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道をひらく ( 松下 幸之助 )

極めた人は常に謙虚であり <br />感謝の気持ちを忘れず、 <br />シンプルな原理原則を愚直に信じて実行している。 <br /> <br />人のために考えて行動するから自信も生まれるし、 <br />失敗を恐れないのだろう。 <br />結果を出した自負があるからこそ、 <br />こういった素晴らしいことを語ることが出来る。 <br /> <br />柔らかな精神の中にも自負心が垣間見える。 <br /> <br /> <br /> <br /> <br /> <br /> <br />

なぜこの人が松下電器を一代で築き上げることができたのか、本書を読めば判然とする。 <br />買ったのはだいぶ前だが、何度読み返してもその時々に応じた新たな発見がある。 <br />儲かれば何をやっても良いみたいな風潮が一部起業家にみられるが、そんな人達にこそ本書をお薦めしたい。 <br /> <br />読む人全てに力を与えてくれる名著である。

日本の伝統的な武道や茶道は、道を求める方向性に力が働くが、本書は「自分に与えられた道」あるいは「天与の尊い道」を「ひらく」とする逆の方向性、開放感に導く。また、他著作では『道は無限にある』とも言う。 <br />平易で素敵なことばに満たされていることに驚く。折々に読むと励まされ顔を上げていこう、あるいは襟を正さなければと色々と感じる。もしかすると現代日本人にとって、四書五経やバイブルに替わるものなのかもしれない。 <br />お互いにやっていこうという呼びかけの言葉に、松下氏の懐の広さ、温かさを感じる。

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道をひらく&nbsp;&nbsp;&nbsp;9歳からでっち奉公に出て、1代で松下グループを築き上げた立志伝中の人物であり、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助は、経営者としては稀有といえるほど多くの著作を残している。本書は、PHP研究所の機関紙「PHP」に連載したエッセイをまとめたもので、見開き2ページの短編が120あまり載せられている。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;著者は戦前から、世の中の貧しさを無くすことを信念としてきた。そのために、物資を世の中に水道のように満たし、不自由をなくすことが生産者の務めであると考え、企業経営を行ってきた。さらに、身も心も豊かな社会を実現するためには、政治の果たす役割が極めで重要だとして、その充実を訴え続けてきた。このように、大企業の単なる経営者にとどまらず、高い理想を持ちその実現のために行動した著者だけに、本書で取り扱われているテーマも、いわゆる人生訓的なものから、仕事や経営の心得、政治への提言まで幅広い。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;本書の初版が出たのは1968年なので、すでに「古典」といってもよいが、その内容は決して色あせていない。それは、著者が時代によらない普遍的な真理を洞察していたからであり、また、著者の理想とした「身も心も豊かな社会」がいまだに実現していないからであろう。飾り気のない文体は、礼節を重んじ、謙虚に人に接することを常に説いた著者の人柄がにじみ出ており、思わず引きこまれてしまう。社会人だけでなく、大学生や高校生にも手にとってもらいたい。きっと何かを発見できるだろう。(戸田圭司)
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