本書は目次を読まれただけでもお分かりのように、著者の高田先生の独断で講義が進む展開になっている。この展開から「本当に」読者に分かろうそうとする著者の熱意が伝わってくる。大学の講義に使用は不可だが、専門学校なら大受けとなるテキストであろう。全16章363頁もあるので「どうか?」と思われている方でも、面白いので、すぐに頁が進んでしまいますのでご安心下さい。高田先生の本は熱意が込められていて他の著作も大変面白い。
経営分析の本は、分析の手法やその意味だけを長々と書いてある場合が多い。一方、この本は、経営分析だけに終始していない。会社の経営に、分析をどのように使っていけば、最も有効なのかを気づかせてくれる。しかも、著者が自分の考えも入れてアレンジしているため、大変、面白く読めた。
財務諸表や資金繰表から企業の姿を見破るための、各種指標の説明です。指標の説明(式)と、それが企業のどのような姿を現しているか、実際の経営分析の現場では、どのように使うか(重視するか、など)などが記載されています。単なる分析ではなく、指標でどのような企業の姿が見えるか、がしっかり説明されている本でした。また、いろいろな粉飾のテクニック、その見破り方など、興味深い点が多かったです。
<br />財務諸表の見方が変わりました。財務諸表のでき方、読み方から説明してありますので、初心者でもOKでした。ボリューム、内容とも濃かったです。多くの企業を見てきた(分析してきた?)筆者の経験が、生かされている印象の本です。ユーモアたっぷりの文章です。