ケーススタディーでプレイング・マネジャーがコーチングをマスターしていく
<br />って本です。
<br />シマウマビールでの新任マネジャーが
<br />それまでのトッププレイヤーを兼任しながらマネジャーになり、
<br />失敗と学びを繰り返してプレイヤーとマネジャーを両立させていきます。
<br />
<br />私が「コーチング」に出会ったときのことを思い出しました。
<br />チームの数字を達成するにはみんながフルパワーで協働しなくてはいけない。
<br />どうすれば、自分の部下の成績をあげることが出来るのか?
<br />
<br />この本と当時出会っていたら...
<br />もう少し楽して^^
<br />なんてことを感じましたね。
<br />(だけど、その当時読んでいても今ほどありがたみを感じなかったのかも?)
<br />
<br />こういうケーススタディーの本を読んだ後にありがちな話ですが、
<br />大手ではそうかもしれないが、ウチの会社とは違う!
<br />とか、
<br />そんなに上手く行くはず無いよ!
<br />とか、
<br />必ずそういうことを言う人がいます。
<br />(当時の私もそうだったのかも?)
<br />
<br />そうではなく、
<br />この本から何を学ぶか?
<br />
<br />の姿勢で読むと得られる事はより多くなる1冊です。
<br />
現場と管理職の兼任は良く見られるが、両立のための指南書は今まで見当たらなかったと思います。本書では、理論から解説するのではなく、楽しい登場人物を想像しながら(読んでのお楽しみ!)ケースからポイントを解説。具体的なセリフはすぐに使えて応用できるものばかりです。コーチング、タイムマネジメントのエッセンスもたっぷり。
本書は、対話形式で、面白く、読みやすく構成されているが、これまでのビジネス書にない大きな特色がいくつも含まれている。
<br /> 第一に、従来、マネジャー向けの本は、管理職専任者を想定して書かれたものが主流だった。ところが、現実の日本企業、特にホワイトカラー部門では、プレイング・マネジャーがほとんどである。
<br /> 本書で指摘されている「プレイング・マネジャーは、優秀な部下に追い越される恐怖が働くので、部下指導に本気で打ち込めない」といった心理は、多くの会社でしばしば見うけられるにもかかわらず、取り上げられてこなかった盲点である。
<br /> 研修講師として、数多くの管理職をつぶさに観察してきた本間氏ならではの視点といえる。
<br />
<br /> 第二に、これまでプレイング・マネジャーに関する論評は「忙しい」「ノルマ管理に終止してしまう」といったネガティブな側面が強調されていた。
<br />しかし、筆者は、プレイング・マネジャーは、「プレイヤーとしての能力を指導に活かすことができる」「経営のスピードがあがる」といったプラスの側面をとりあげていることも注目に値しよう。
<br /> 第三に「相談室」で具体的なアドバイスが提供されていること。
<br />「ビジョンを共有するためには個別に伝えることが大切」
<br />「上司が理解してくれないという人は、上司のことを理解するところからはじめるべき」といった助言は、「逆発想」というよりも、筆者のなみなみならぬ人間洞察のあらわれといえるのではないか?
<br />
<br /> このように見かけ以上に中身のつまった一冊なのだが、重さを感じさせない読みやすさこそが、筆者の特徴である。コーチング関連書を数多く出版している本 間氏にとっても、集大成と言える内容の濃さを感じる。まだ、本間正人の本を読んだことのない読者は、まずこの本から手にとって、本間ワールドの門をくぐるのも良いだろう。
<br />