前作もよんでおり、個人サイトの体験記も読んでいるので重複するのを覚悟の上で買いました。面白かったです。お二人とも文章がうまいんですね。
<br />サイト上の体験記よりも内容が豊富になっています。中学受験には明確な目標を作ってあげることが大切だと思います。風子ちゃんも花男くんも早くから「行きたい学校」が決まっていたから頑張れたんだなぁと思います。
<br />
前著の6年生編は鬼気迫るものがあって面白く、評価したが、4,5年生編はやや失望した。4,5年生から塾のカリキュラムどっぷりで勉強付けという話が殆どである。塾のカリキュラムを履行させるという以外、親として「勉強を楽しませながら誘導する」工夫があまりないように思えて、あまり参考にはしたくはない。
<br />6年生の追い込みには塾のカリキュラムを徹底することはよくても、4,5年から塾漬けでは、子供はうすっぺらになるし伸びしろを失うような気がする。
<br />もっとも、それでも中学入試においては結果を出している手法という意味で、読む意味はある。
最終的にはハイレベルに成長していった二つの家庭の受験体験記、前作「この私が・・・」の続編ならぬ、それ以前の事が書かれているエピソード1。
<br />母同士が親友でもある二組の家庭はそれぞれ中学受験を決心するが、精神的に大人っぽい子どもが中学受験では有利といわれる中で、
<br />決して大人っぽくも負けず嫌いでもなかった、男の子と女の子。
<br />親にいくら勉強のノウハウがあったとしても、体力はそれほど無いし注意すればすぐ泣く、
<br />当然勉強より友達、未来の合格よりも今日の放課後が大切な小学生を、どうやって子ども主体に、楽しく受験勉強に導いて行けばいいのか。
<br />
<br />本書は、中学受験を考え、日々落ち込んだり逡巡している親の気持ちに温かく沿うように、
<br />親友のように励まし、アドバイスし、飾ることなくストレートに語りかけてくれる。