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常用字解 ( 白川 静 )

後漢の時代、許慎の著した『説文解字』は、長い間文字学の聖典とされてきたものであるが、その資料とするところは主として篆文であった。つまり、秦代の通用字形である篆文より古い字形の甲骨文字や金文は考慮に入れられてはいない。 <br /> <br />著者は、『説文解字』の字形解釈には「誤りがはなはだ多く、ほとんど謎解きに近いものもある。」と記す。その理由は、許慎が「古い字形の甲骨文字や金文を見ることができ」なかったことと「漢字が成立した時代についての、古代学的知識の欠如」に拠ると記す。 <br /> <br />そして、甲骨文字、金文という新しい資料の出現によって『説文解字』に代わる「新しい文字学の体系を作り出すことが可能となった」と慎ましく記す。 <br /> <br />しかし、後漢の時代以来の聖典に代わる新たな権威ある体系を現に構築したということは、まさに快哉を叫ぶべきことと言える。 <br /> <br />「漢字が成立した時代についての、古代学的知識」の豊かな土壌から萌え出すような解説は当該書籍の魅力であり、文字を介して遠い古代へ読者を誘うものともなっている。

常用漢字及びその他の文字の一部に関して白川説による字解がなされているだけの本です。親字が12000字以上出ている漢和辞典が買える価格です。白川説の信奉者以外には、お勧めできません。

日常、なにげなく使っているいる漢字、もとは中国から来たものですが、我々日本人はこれにひらがな、カタカナを独自につくり、表意文字と表音文字を組み合わせて独自に日本語を作り上げてきました。ところで、漢字って不思議とは思いませんか。どういうプロセスで漢字は作られたのか。たとえば、努力の「努」の字です。どうして、女の又に力なのでしょうか。時々、疑問に思いつつ長年そのままにしていました。常用字解で見てみると、まず、奴という字の由来を知る必要があります。又は手の形、女を手で捕らえたる形が奴で、捕らえられた女です。イコール、しもべ、召使の意味になります。そして、罪を犯したもの、神のタブーを犯したものは奴隷とされた。奴に力に加わると、しもべが農耕に励む事をいう。古代において農耕は激しい労働でした。努力にはそうした激しさが必要だったのです。のちに、農耕に限らず、はげむことを意味するようになったそうです。文字の成り立ちって面白いですね。3年前くらいでしょうか。白川静氏の数十年の研究の集大成ともいうべき本が出版されました。大著です。値段も2万円以上したと記憶してます。高すぎてその時は見送りました。ところが、昨年末、広告で廉価版の「常用字解」がでてすぐ買ったのです。私には十分な内容です。まだ、百字くらいしか読んでいませんが、時折、この字の由来は?と気になる字を読んでいます。とにかく、面白い本です。日本語を大切にしたいものです。

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