桜蔭高校から東大の理Vに合格した、自衛官を父に持つ娘さんの手記。
<br />ハウツー的なところは、最後の第5章「東大脳の作り方」だけで、
<br />あとは大学合格までの個人的な体験談となっています。
<br />トレーニング好きの父から、勉強も軍事教練のように叩き込まれたようです。
<br />中学受験で桜蔭を受けることとなったのも、父の意見です。
<br />父は、
<br />「佳美の希望なんてどうでもいいんだ。おれが行かせたいところにいけばいいんだ。」
<br />と言い、
<br />なぜ「桜蔭中学なのか」と聞かれると、
<br />「女子のトップだからだ」
<br />と答えたそうです。
<br />「田舎から出てきた小学5、6年生が何を基準に決められるだろうか」
<br />と自らの判断を預け、父親の身勝手な要望を従順に受け入れるある意味で賢い十二歳の安川佳美さんです。
<br /> いまどき珍しいも美しい父と娘の物語を堪能できます。
<br /> 第4章の「桜蔭ってどんなところ?」は、内部情報が満載で、
<br />入学志願者などは読んでみたい情報なのではないでしょうか。
<br />安川さんは、塾や予備校に通わず見事栄冠を勝ち取っています。
<br />あらためて学校の勉強をおろそかにしてはいけないとのセオリーを確認しました。
<br />
泣く子も黙る「女開成」桜蔭学園から日本最難関の東大医学部に現役合格した著者。
<br />その著者が東大に入って「発見」したのは、「東大生の多くが東大脳を持っていないこと」だった!
<br />?、???
<br />頭の悪いおじさんは、また話がわかんなくなっちゃった。
<br />
<br />著者は確かに勉強しました。よく出来ます。しかし妹が自分の通う桜蔭を落ちたのは、生来の
<br />「ちゃらちゃらした性格」が禍したと書いちゃうあたり、「大丈夫、あーた」と、思わず
<br />突っ込みいれちゃいたくなりますよね。はっきり言って、著者の性格は相当歪んでます。
<br />ここに気がついていないところに著者の最大の不幸があります。
本書の意義は、「ごく普通の公務員の家からでも、桜蔭首席にも、そして現役東大理V合格もできるのだ」ということを一般国民に示して見せたこと」、そして「その裏には強力な(父)親のリーダーシップが必要なこと」を示したことだと思う。
<br />なぜなら今首都圏では(おそらく地方もそうだろうが)塾に通わせる経費は馬鹿にならない。それでもより早期から、より長時間(=一日の勉強時間のみならず、長期の休みの間もずっと合宿形式などで行う)塾通いをする傾向にある。そうしないと所望の学校に合格しないという現実があるからだろう。そしてその結果、馬鹿にならない塾代は更に莫大になっていくのである。そうなると、普通に考えれば、経済的に豊かな家庭からしか彼女のような学校成績の良い子供は生まれてこないことになる。一層「『学力格差』=『所得格差』」の傾向が強まっているのだ。
<br />そのような中、本書が提示した冒頭の事実は、極めて大きい意義があると思うし、我々平民に夢と光を与えてくれる。