うつ病新時代―双極2型障害という病 みんなこんな本を読んできた うつ病新時代―双極2型障害という病
 
 
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うつ病新時代―双極2型障害という病 ( 内海 健 )

私は双極2型障害の患者で、たくさんの本やWEBで自分の病気を勉強しているのですが、この本の第5章「同調性の苦悩」にはまさに自分が一番困っていることが整理されていたので大変驚きました。ここに書かれている「対人過敏性」は自分の性格(人格)であると同時に双極2型障害の症状(気質?)でもあると知って安堵しましたし、どうしてよいものか悩んでいたことを明確にしてもらえたように思います。これから何度も読み返し、家族・主治医にも抜粋して読んでもらって、今後について相談したいと考えています。 <br />また、私が信頼している精神科の主治医の診療が理想に近いものであるとも分かり、今まで以上に安心できました。 <br />難しい文章も多いですが、寛解・軽躁・軽うつ時なら患者でも読めると思います。

副題には「精神科医からのメッセージ」と書いてあるが、実際には「精神科医へのメッセージ」であると思う。一般向けの啓発本というよりは、精神医療者への啓蒙書です。自分は精神医療に従事し始めてまだ1年と少ししか立たないが、「うつ病」という通りいっぺんとうの病名をつけられた患者さんたちが、実に多彩なそれぞれの病歴、症状を持っていることを実際に見てきた。休養させて抗うつ薬を投与するだけで治っていく患者さんは、そのうちのいったい何割なんだろうか・・・。著者は自身の臨床家、精神病理学者としての豊富な経験と深い洞察力を活かして、とても重要なメッセージを送ってくれている。精神医療に従事する人なら誰でも、一度は目を通して心に留めておいたほうがよいと思う。非常にお奨めです。この値段ははっきり言って安い・・。

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