この世の中、「力」を絶対だと信じるティラノザウルス、しかし年齢と共にその力を失い、弱い存在であるトリケラトプスの子どもに出会って、自分の存在、力の存在を他人に再確認しようとする・・・何とも言えない喪失感。
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<br />そのトリケラトプスの子どもが、ティラノザウルスの怪我に気付き、皆で看病し心を通い合わせ始める。その優しさ、心に触れたとき、ティラノザウルスの中に何かが芽生え始め、その身をもってトリケラトプスの子ども達を守る。
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<br />その偉大な愛はトリケラトプスの子供に確実に受け継がれていく。。
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<br />何かを守ろうとするとき、人は凄い力を発揮する。
<br />「愛の力に勝るものは無い」しかし、その愛も1人では成り立たない事、そこには人と人とのつながりがあり、その愛を言葉ではなく身をもって伝え、愛を受けたものが又愛を伝えていく事も大切だという事を忘れてはいけない。
<br />大好きなティラノサウルスシリーズ第5弾! 本屋で新刊をみつけ思わず立ち読み
<br />したのはマズかった。途中で涙が止まらなくなってしまったのです(泣笑)
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<br />今回もこころ暖まるストーリーをありがとう! ティラノ君、いえ宮西さん。
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<br />凶悪乱暴で力の強い者が一番と信じて生きてきたティラノサウルスもやがては年老いる。
<br />かつての力を失ったティラノサウルスは、トリケラトプスの子どもたちに出会い、
<br />食べるどころか仲良くなってしまいます。このあたりの展開は手慣れたものですね。
<br /> ※ここでハンカチが必要になります。
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<br />次のみどころは戦わないティラノサウルス。力を失ってもその強さはまだまだ健在。
<br />体をはってトリケラトプスの子ども達にあるメッセージを残します。カッコイイぜ!
<br /> ※ここでハンカチの替えが必要になります。
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<br />さらに年月がたち、トリケラトプスの子どもが父親になって、子どもを危険から
<br />守ろうとしたときに、そのメッセージがなんだったか明らかになります。
<br /> ※ここでティッシュも必要になります。
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<br />それは、種の違いを超えて、世代間を超えて、伝わる普遍なもの。
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<br />この作品は、国境を超えて世界中(特に今は○○)の人達に読んで欲しいと願います。
「ちからのあるものが勝ち」だと信じて生きてきたティラノサウルス。本当はとても孤独で、弱い存在なのだと年をとって気づくのです。ちいさな子供たちの素直で優しい気持ちが、そんなティラノサウルスに本当に大切なことは何かを教えてくれる心温まるお話です。
<br />ティラノサウルスが、身をもって教えてくれた思いを受け継いだトリケラトプスもまた、自分の子供たちに、ちからよりもたいせつなものを体をはって教えます。前作の「あなたをずっとずっとあいしてる」が母親の愛し方であるなら、この作品は父親の愛し方について考えさせてくれます。