著者は、トレード活動を続け将来ヘッジファンドを立ち上げて何百億円も儲けたら、世界
<br />中の恵まれない子供達のために財団をつくりたい、と書いてるが、
<br />その同じ頁と前頁では40万円の美顔器や趣味の海外旅行で多くのお金を使った話がある。
<br />発展途上国の子供を救いたいと思うのは、誰でも思うことであり、自分の生活を削っても
<br />既にやっている人は私の周りにもいるが、本を読む限りは、まず著者自身が豊かな生活
<br />を享受してから後の話のようである。
<br />貧しい国の子供達の話を持ち出し、将来実現できるかどうかはまだわからないことを書
<br />いて、どうです私を見直したでしょう、とある。
<br />著者の本を購入すると著者の収入はトレード活動の財源になるわけで
<br />著者を応援すれば子供を救うことに将来繋がるといってるようにみえなくもない。
<br />そういう文脈である。
<br />著者は書中で悪徳業者による被害経験を書き警告しておりそれは大変いいことなのだが、
<br />この文脈では、著者自身が、
<br />まるで、将来実現できるかどうかまだわからない夢を先に語りそれで自分がいい生活
<br />をするための支援を得ようとするマルチ商法の誘い文句にどこか似た印象を与えてし
<br />まいかねないのではないか、そう思うのは私だけだろうか。
筆者が構築したシステムは勝率が55%前後であり、手数料、税金を考えると「超カンタンに大儲け」できるとは思えない。
<br />さらにシステムを公開したことによってパフォーマンス低下も考えられるので
<br />タイトルにかいてあるような「大儲け」を信じて購入し、トレードをすると痛い目を見るかもしれない。
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多人数、たとえば数百人でこのロジックの売買を行えば必ずシステムは機能しなくなります。
<br />もっとも、この本に書かれてるまんまに売買を始める人は少ないと思いますが。
<br />まあ、自分でシステムを作ろうとしている人のヒントを与えるという点では平易で良いとは思います。