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南の島のたったひとりの会計士 ( 屋宮 久光 )

 自慢話のような本かなぁとおもいながら、夜寝る前に数頁のつもりで読み始めました。そしてそのまま一気に読み切ってしまいました。 <br /> 面白い! <br /> 何が面白いかというと、著者が、自分の生まれ育った島の人々に苛立ちながら、もがき苦しみ、試行錯誤の結果、一足飛びに島の人を変えようとするのではなく、まず自分を変える。そしてこの本の最後では島の人と一つになって嵐の夜、一つの作業を完成させるという、著者の変化の過程が赤裸々に書かれていた点です。 <br /> <br /> 目に見えないサービスに相談料を払おうとしない人。国からのお金をあてにする態度に苛立ち、やがては自身もアルコール中毒になってしまう。 <br /> しかし自分も落ちるところまで落ちたと、立ち上がり、単に不適切な点を指摘するだけのアドバイスでは不十分だったのではないかと思い至り、「クリエイティブ」な相談業務を模索していく著者。ビジネス書等の読書にのめり込み思索は早朝のジョギング時に行う。 <br /> なんだかんだいいながら、最初から最後まで、島や島の人々に対する著者の愛情が貫かれている点で心温まる小説を読み終えたような読了感でした。 <br /> 出来れば島の地図などを入れて欲しかったと思います。この点編集に対する不満から★一つ減らしました。 <br /> <br /> 

会計士さんの本なのでもっと難しいかと思って読みましたが、すごく楽しく読めました。 <br />世の中の会計士さんがみんなこんな方だといいのですが。

 私も会社の決算書を見る機会が多い仕事をしていますが、私が感じていたことを、この本がズバリ、適格に分析していることに驚きました。 <br /> 公認会計士と言う会計の専門家から見れば、中央と地方(地方の中の更に底辺)との経営者の落差はこれ程までかと驚嘆します。 <br /> 中央のスピードについていけない地方の営みが、まざまざと表現され、地方にあって悪いこと、中央にない良いことが、会計の専門家と言う特種な目線で描かれている情景がまさに新鮮で、孤軍奮闘する筆者のこれからの人生が、どういうふうに展開するのか、読んだ後にじわじわと気になります。

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