ソウルに行くけど、ガイドブックに載ってる有名店じゃなくて普通の店でご飯食べたいな、と思った私の目に留まったのがこの本。手書きの地図にびっしり書かれた店の情報は、食に関しては他のソウルガイド本を圧倒しています。また、本文コラムもソウルの雰囲気がよくわかって、そんな店で食べてみたいと思わせてくれます。なお、この本は食堂飲み屋街ガイドのようなものなので、初めてソウルに行くような人はこれと合わせて一般のガイドブックが必要になります。<p> 著者がお勧めの店は、代表的なメニューの名前と値段、雰囲気が書いてあって便利。だから韓国語しか通じない店でもメニュー名だけ言うことで、なんとか食べることができました。なお、巻末に飯を食い、酒を飲むために特化した韓国語ガイドもついています。この本で既にお気に入りの店を2、3店見つけましたが、お勧め店だけでもまだまだ回りきれていません。<p> 欠点を挙げるとすれば、主要な街はちゃんと載っていますが、ソウルのすべてを網羅したものではないこと。特に江南の情報は皆無です。また、店の営業時間や営業日が載っていないことでしょうか。
今度韓国を旅することにした。しかし残念ながらソウルには行かない。でもこの本を買った。別に安食堂に行くためのマニュアルがほしかったわけではない。この人たちの韓国の路地裏の歩き方、その「嗅覚」を何とか自分も身につけたいと思ったからである。<p>日本語の通じるような食堂はいまひとつ高いし、何よりも普段着の韓国が判らないという欠点がある。だから過去においてそれ以外の店に何度か入ろうとしたのだが、たいてい挫折している私なのである。なかなかあのハングル文字だらけの店には入りにくいというのがひとつ。おばちゃんも言葉がわからない外国人が来るといかにもうるさげに対応する(過去の経験)というのがもうひとつの理由だけれどもこの本を読んで、「勇気」をもらった。安い店の「標準」とはどういうものか。「おいしい店」の特徴とはどういうものか。おばちゃんたちとどう接すれば良いのか。そのヒントがここにはいっぱい。後は実行あるのみ。<p>もちろんこの本は優れて素晴しいソウルの安食堂ガイドになっている。近い将来ソウルに行ったときには必ず持ち歩きたい一冊である。