内容以前に、大型本の割には、五線の幅が狭く、第一印象は拒絶反応でした。譜面自体は、ハノンの様に単純な内容が延々と続きます。この本では、脱力のためのタッチをめざしており、どういうタッチで弾くか、短いコメントが載っています。やってみると、簡単に弾けてしまうので、求められているタッチで弾けているのか不安になります。第3者に見てもらわないと、タッチの良し悪しを判断するのは、私には非常に難しい。
コルトーに疲れてしまい、どうしようかと悩んでいたときにこの本に出逢いました。開いてみると簡単そうだけど、見た目以上に効果的です。ノルマが割と少なめなので、一つ一つの練習に集中して取り組めます。「12ヶ月」と書いてありますが、1日30から45分くらいでやると2ヶ月くらいで終わります。自分は分散和音とアルペジオが上手くなりました。
<br /> エチュードの必要性を感じている人が初めにやる、またはかつてのエチュードに疲れた人が気晴らしにするにはちょうどよいかと思います。しかし、無駄なものは入っていないのでしっかり取り組むこと。
ピアノ奏者の永遠の課題「脱力」に的を絞った日本人の手による教本です。<br>数人の生徒に使っていますが、とにかくこの本は素晴らしい。<br>ムダな練習というものが一切ありませんし、1つの課題に対し全調練習させることが基本になっているので、進めていくうち調性感も自然に身につけられ、移調奏にも抵抗なく入っていけます。<br>ハノン、ピッシュナといったいわゆる「メカニック教本」はすでにいくつも出版されていますが、この1冊をしっかり勉強し、その後コルトーメトードを学ぶことが、美しい演奏への最短コースだと思います。