この本の前半は、屠殺場(メディアでは食肉処理場なんて表現されている)の話、後半は、屠殺にまつわる被差別部落の話となっている。
<br /> 筆者は、牛や豚などの生き物を我々は殺しているのだから、食べ物を大切にしましょうとか食肉それ自体を罪深いことなどとは書いていない。そういうことを言っているわけではない。
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<br />筆者が何度も繰り返して言っているのは、知らないことの罪である。
<br />筆者は言う「人は・・・知っていることを間違えるほど愚かじゃない。知らないから人は間違える。」
<br />「僕たちはいろんなものから、気づかぬうちに無意識に目をそらしている。見つめよう。そして知ろう。」
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<br />筆者は、日常的に肉を食べていながら、食べられる動物の現状と、彼らを殺す側の人々(=差別を受けた人々)のことを知らないこと、また知ろうとしない事を罪深いと考えているのだ。
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<br />本書は、食肉を題材にとりながら、「知るということ・知らないということ」について述べた本であると私は読んだ。
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肉はどうやって出来るのか。<br />育てられスーパーに並ぶ、その間に何が行われているのか。<br />誰が、いつ、どこで、どのようにして、牛や豚を殺すのか。<br /> <br />この本には、食生活の中で欠かせない『肉』について詳しく書かれている。<br />私達の知らない事。<br />あなたは、肉がどのようにしてスーパーに並ぶのか、ちゃんと答えられますか?<br />多少ショッキングな内容を含みますが、肉を食べる上で知って損はない事、知らなくてはいけない事だと思います。<br /> <br />是非読んでみて下さい。
本書の内容は、人と己れとの関係性を図るもの…そんな小難しいこと言わなくても、<br />要は自分だったらどうだろうとか、自分はこうしてるけど、何か後ろめたいことがあったりするんじゃないかとということを考えさせるものですね。<br />こうしたブックレットでも重い内容だったりするんですね。