普通の目線ではなかなか探せない楽しい物件が揃っていて
<br />読んでいるだけで楽しかったです。
<br />ちょっと世界が広がるかもしれません。
<br />間取りを見るのが大好きな人には特にお勧めです!
キーワードは「マッチング」と「リノベーション」だ。
<br /> マッチング・ビジネスはネット社会で一気に加速している。ヤフオクなんかもそうだろう。これまでのマスメディアは一方的に情報を伝達するだけだった。ネットは売り手と買い手、シーズとニーズを相互に結びつける本来的な意味でのメディア(媒体)なのである。“縁結び”なんて言葉があるけど、自分が仲介者となって、複数のヒト・モノ・コトをつないだり、組み合わせたりするって作業は殊のほか楽しい。これまでは無から有を生むって発想だけど、これからの時代は、すでにあるもの同士をいかに有効に結びつけるか、凸と凹を組み合わせていくか、ってことだと思うんだよね。だって、既存の不動産屋感覚じゃ「こりゃ商売になんないや」って埋もれてた物件が、こうして日の目を見るわけでしょ。景気の指標っていまだに生産高だったり売上高だったりする訳だけど、生産を極力抑えて、今あるものをいかに再生、活用して豊かにやってくかってフェーズだと思うんだよね、すでに今の世の中。そういう意味では、既存のものをそのままマッチングするだけじゃなく、既存のものを魅力的に再生して商品価値を創造するっていう「リノベーション」の考え方も重要(いわゆるそのままじゃ組み合わさらない凸と凹にヤスリをかける作業ね)。
<br /> この東京R不動産がいいのは、結びつけるっていうマッチングの楽しさと、創造するっていうリノベーションのかっこよさを兼ね備えてるってことだよね。商売とアートの両方あるっていう。世の中のためになっていて自分達も楽しいっていう。それって、かなり理想的なかたち。
<br /> 僕自身は、住処へのこだわりってまったく無いほうなので、物件自体への関心はほぼ0%なんだけど(なんか住処にこだわるのは野暮ったいって考えの持ち主なんです。すみません)、このマッチング+リノベーションって雛形は他の分野でも使えると思うなぁ。
不動産というよりtokyoの建物&人物オモシロ図鑑って感じかな。
<br />六本木ヒルズには嫉妬しないけど、ここにでている部屋に住んでいる人には猛烈に嫉妬したくなる。流行りに関係なく自分テイストを追求している人にはオススメの感性刺激本だと思います。