著者が通訳者ということもあって、この本はいくつかの基礎的な通訳訓練を英語学習用にアレンジしています。姉妹書「入門編」同様、シャドーウィング訓練がメインですが、「ワークブック編」では、英日-同時通訳、リテンション、「立体ノート」を使った英語通訳にも挑戦できるようになっています。「入門編」「ワークブック編」ともに、音声はアメリカ人ビジネスマンのスピーチで、ノートテイキングの練習教材に丁度良い速度です。「入門編」を終えた人は、解説のくどい(詳しすぎる)部分はさらっと飛ばし読みして、新しい部分を吸収する気持ちで取り組めば、最良の書となるでしょう。
本書の方法で練習したところ、リスニングに非常に効果がありました。リスニングがよくなると、英文を読むスピードも早くなりました。本書にはスピーキングの練習方法もありましたが、私には有効ではありませんでした。そのため、スピーキングには、以下の本からの考え方を応用しての練習をしています。<p>『英語で日本語を考える』片岡 義男 (著) <p>『数学は暗記だ』和田 秀樹 (著)<br>『失敗学のすすめ』畑村 洋太郎 (著)
「入門編」と「ワークブック」の両方読みました。「ワークブック」は、「入門編」で不足していた内容が十分に補われていて、また「入門編」を完了した人が効果的に復習できるよう十分配慮した記述が多いのも良かったです。本書のおかげで、TOEICのリスニングが400前後だったのが、450以上安定してとれるようになりました。ただ、練習方法や課題の構成が多少ごちゃごちゃしているのが気になります。本書の指示どおりのことを100%忠実に実行するのは面倒だし、そこまでやる必要もないように思われます。続編の「実践編」では、もっとシンプルな構成にしていただけるとうれしいです。