時は1983年、アニメブームのおかげでコスプレなる文化はあったが、ゴスロリメイド萌えという言葉はさすがに聞いたことはなかった頃。
<br />雛見沢村に引っ越してきたばかりの都会の少年前原圭一。と4大ヒロインの1人北条沙都子主演でつづる山村サスペンス。
<br />綿流し編と同時間軸で圭一X沙都子の視点で語られる連続殺人事件。
<br />ついつい八つ墓村を思い出すけど、平成の世、いっそ昭和58年じゃなく照和58年くらいにしてもっと萌えもえぶっとんで自由な創作を期待しています。
部活のシーンがそれなりにきっちり描かれています。野球対決における亀田との遣り取りを削除しなかったことは素直に賞賛したい。しかし、本来鬼隠し編にあるべきジジ抜きを祟殺し編に持ってきたのはいいとしても、圭一の逆転模様がないことには不満を覚えます。「解」の伏線として、圭一は起死回生の可能性を秘めたキャラとして定着させておく必要がありますが、野球対決におけるシーンだけでは不十分です。
<br />知恵がカレー狂であるというエピソードを入れたのはよかった。こういう何気ない、本筋に何ら関係ないことも物語を楽しませるためには必要な要素です。
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<br />(絵柄)
<br />中身の絵よりも表紙の絵の方が下手なので(色合いが美しくないため、線画まで下手に見える)、表紙買いする人は少ないでしょう。
<br />シーンによって絵の差異が大きい。ギャグシーンとシリアスシーンで絵柄を使い分けるのはよいのですが、ギャグシーンの絵は描き込みが足りない。雰囲気を出しているつもりなのでしょうが、手抜きをしてよいということにはなりません。それも一因となってか、表情の起伏がやや過剰です。
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<br />(大失敗)
<br />語尾をカタカナにするという、原作にないことをしでかしています。何を血迷ってこのような愚行を犯したのか。興を削ぐこと甚だしい。オリジナリティを出そうとして思いっ切り外しています。その一方で、鷹野のナース服は不自然なまでにスカート丈が短いのですが、そんなところを原作に忠実にしてどうする。嬉しいけど。
ひぐらしのなく頃には全部で
<br />鬼隠し編 綿流し編 祟殺し編 暇潰し編
<br />目明し編 罪滅し編 皆殺し編 祭囃子編
<br />の8部作で構成されています。
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<br />鬼隠し〜暇潰しは読む人に疑問と謎を。
<br />目明し〜祭囃子はその謎の本当の意味を教えてくれます。
<br />楽しんで読みたいのであれば、まずしっかり謎を理解して読むことをお勧めします。
<br />そうすることによって、ひぐらしのなく頃にの世界に深くはまり込めると思います。