コミック版『ひぐらしのなく頃に・暇潰し編』の完結編です。
<br />今巻の巻末にて原作者・竜騎士07氏が語られているように、本来この『暇潰し編』は全体の構想の中には入っていないエピソードで、ほぼ急場しのぎ的に制作されたという事情からか、他編に比べるとかなりボリュームが薄い編となっています。しかしコミカライズに際しては、そのボリュームの薄さが逆に功を奏したようで、原作のテイストを損ねる事無く、コミック版ならではの魅力も追加して描き出すことに成功しているという印象ですね。
<br />当初は多分に外伝的な意味合いが濃かったはずのこの『暇潰し編』ですが、全8編を見終えた上で改めて触れてみると、全体の中で決して欠く事が出来ないパーツとして確固たる存在感を示しています。これも、予定外の作品とはいえ世界観をしっかり継承させ、シナリオ面での整合性を図り、決して手抜きをせずにキャラクターを掘り下げて制作された作品であることの何よりの証ですね。
<br />絵柄も好みは分かれるでしょうが、アクションシーンの描写はそれなりに迫力がありますし、本編ではビジュアルの存在しないキャラクターが多い中、本編との違和感をあまり感じさせないようなデザインを心掛けておられるのは好印象ですね。
<br />その上、梨花の予言シーンや、昭和60年のシーンには、全8編を知っている方ならにやりとしてしまうような演出が多くみられます。本編には無い美雪の存在に違和感を覚える向きもあるようですが、彼女のラストの台詞が赤坂の悔恨や決意を決定的にさせ、ひいては『祭囃し編』に繋がる掛け橋にもなっているように感じられましたので、個人的にはこの変更を高く評価したいと思います。
<br />又『暇潰し編』は、昭和50年代と言う舞台設定を最もうまく活かした演出が存在する編でもあります。誘拐事件解決後、真の後悔が赤坂に訪れるまでの描写には本編以上の感慨があり、これだけでも充分評価できると思いますよ。
皆さんが言う様に、原作と所々話が違いました。
<br />例えば、原作では死んでしまう赤坂の子供が生きていたり。
<br />賛否両論を呼ぶ仕上がりになっている感じですね。
<br />ただ、これは原作をプレイしているからの違和感だと思っています。
<br />原作をプレイしていない人には、別に違和感が無い仕上がりだと思います。
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<br />それに私の考え方ですが、漫画と原作は少し違うと考えているから別に気になりませんでた。
<br />原作のひぐらし。漫画のひぐらし。どちらの一長一短だと思います。
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読者サービスとして雪絵の娘が登場・・・。まあ大人二人の会話だけだと華やかさにかけるからそうしたんでしょうが、あまりに安直な展開です。これでは梨花を失った赤坂の悲しみも半減してしまいます。ひぐらしは祭囃し以外は基本的に救われない話なのですから、下手な救いは慎むべきです。