これからの情報化社会を生きる子供たちにとって
<br />読書はどのように位置づけられるか。
<br />情報化社会においてはこれまでにも増して、
<br />外からの情報を効率的に取り込むことが求められる。
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<br />外部情報取得の基本はやはり読書体験からである。
<br />多くの子供にとって、今でも外の世界との
<br />かかわりを持つのは絵本を見ることを通じてであろう。
<br />では、子供たちがスムーズに本の世界に入っていくには
<br />どうしたらよいか。本に興味を持たせることだ。
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<br />興味は何も中身だけに向けられるものではない。
<br />表紙の絵であったり、本の大きさであってもいい。
<br />こうした点に気づいて、シールという形で
<br />子供たちを本の世界に誘導しようとしたのが本書だ。
<br />フィンランドの初等教育に詳しい著者は、
<br />かの地で子供たちがどのように本に対する興味を
<br />持つようになったのかを観察する。
<br />ごく簡単な感想を書きとめておくことだ。
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<br />段々と複雑な思考を身に付けていく子供たちにとって、
<br />最初はひとことのコメントを発するのが精一杯だ。
<br />それを続けていくうちに次第に様々なことに
<br />興味を持ってくれればとの思いが込められている。
<br />何歳からはじめてもいい。完成させるのが楽しみな本だ。
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■この本の特徴は:
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<br />1)一言感想 (本当にひとことしか書けないところがミソ)
<br />2)ブックシール (100冊分の本の表紙がシールになっています)
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<br />シールに目がない小学生の心をワシづかみです。
<br />あまり本を読まない息子が鼻息を荒くしています。
<br />とにかくどんな形でもいいから(切実ですね 笑)
<br />子どもに読書が好きになってほしいと思う親なら
<br />一度試してみて損はないかもしれません。
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<br />選書も新旧・内外、バランス良く、良書揃い、いい感じです。