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| 暗号事典
(
吉田 一彦
友清 理士
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古典暗号に限ってのレビューである。現代暗号は他の識者のレビューを待たれたい。
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<br />最新の海外文献を取り入れた内容であり、日本の軍事・外交暗号に興味がある方は一読をお勧めするが、紙面の都合上割愛された部分が多いので『必ず巻末の参考文献を各自で読む事』も勧める。
<br />残念ながら星5つにできないのは、古くからある国内文献が調査不十分である。例えば外務省や海軍で用いた九七式印字機は詳細に書かれているが、陸軍の九七式印字機についてはその存在すら書かれていない。
<br />また98頁の"2柱式転置暗号(double columner transposition)"や550頁の"偶然の索引(Index of Coincidence)"の和訳は理解に苦しむ、吉田氏と友清氏の原稿クロスチェックが無いのだろうか?
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