「その人のコンテンツに興味があれば、苦手なタイプの人とも話しが出来る」というのは洗練された人間関係が構築できると読んで思いました。コンテンツ以外にプライバシーをさらけ出すことも本来はマナー違反なのではないかと思いました。
<br />身元調査が必要な以外は、コンテンツの話題から親しくなっていくという姿勢は「早急に親しくならなければ」というプレッシャーから解放させてくれます。また逆に、コンテンツ経由でなら早急に親しくなることも可能であるという励ましも受けます。
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<br />人見知り以外の社交的な人にこそ実は読んでいただきたいと思いました。
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<br />「えっ?ナニ?この人こんな突然無礼な・・」と人見知りは社交的な人を疎ましく思っていたりすることも多いので。
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<br />そういう意味では「偏愛マップ」を進化させたマナー本に近いのかもしれません。
この本は、「サクセス本でもなく癒し本でもない」ことをうたっています。
<br />「成功したければ自分を変えなさい」という本とは明らかに違いますし、
<br />かといって「そのままでいいんだよ」というだけの本とも少し違います。
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<br />「人見知り」だからうまくいくこと、「人見知り」が成功の要因になりうることを
<br />ファシリテーターの経験に基づき、具体的な例をたくさんあげて述べています。
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<br />例えば、「公平に忍耐強く意見を聞く」「冷静に分析する」「人にレッテルを貼らない」
<br />「クリエイティブな人に必要とされるアタマの切り替え力を持っている」などなど。
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<br />「自分は人見知りだからダメなんだ」と悩んでいた私は、「こんな本を待っていた」
<br />と思いました。
書店のポップを見て気になっていた本です。
<br />「人見知り」は特に仕事をする上では良くないイメージや損をするイメージがありましたが、本書を読んで、認識が変わりました。そう言えば明らかに「人見知り」の人でも仕事のできる人、営業成績の良い人がまわりにいます。「人見知り」であることは、決してマイナスではなく、自覚がなかったがプラスになっていることが結構あるということに気づきました。
<br />「人見知り」のままでいいのです。「人見知り」の方がいいのです。本書を読んでそう思いました。「人見知り」に勇気を与えてくれる本です。