基本的な知識を身につけたあと、実際に半年、一年とトレードをやってみて、どうも上手くいかないなと思ったときに読むと思いあたるところが色々見つかる、そんな感じの一冊。具体的なトレード技術・手法を体系立てて教えてくれる本ではありません。それは他の本でさんざん学んできているはずだし、個人が試行錯誤の中で自ら構築改善し向上させていくものだから。トレードの心構えというかトレードの型の作り方の基礎を学ぶ講義形式の本(ポイント集)です。トレード心理について下手な人と上手な人の違いが分かる記述部分は負けが多い人にとって一読の価値ありかも。付録はチャートと数値で埋め尽くされていますが、これはページを稼ぐためではなく実例を知ってもらうための配慮かと。その部分に興味がない人にはかなり割高な本になります。また初心者向けではありません。ある程度のトレード経験を持ち、基本的な用語について一応知っている人向けの中級本です。チャートやテクニカルについて詳しい本(技術面)の補完(心理面)になるので☆4つにしました。
安易なテクニックを書いた本は世の中にありふれいているが、そのような本を何百冊読んでも決して相場で勝つことはできない。「知っている」ことではなく、「実行できる」ということが本当の技術であり、この著書にはそこへ到達する為の必要事項や具体的なステップが書かれている。また、著書の中で紹介している人物伝なども非常に参考になり、面白い。
本の中では、明確に、自らのスタンスを樹てなさいと主張されている。
<br />読みこなすには、いくつかのテクニカルタームを事前に知っておくと便利ではあるが、それが無くても、著者の主張や考え方を理解するに影響はない。
<br /> 相場を当てるのではなく、相場に逆らわず乗れ、との主張は新鮮に思える。
<br />ただ、核となる概念の一つたる、具体的な相場技術は、未だ明確になっているわけではないが、次の出版本に期待したい。
<br />投資に関する考え方や遣り様の本質を、一新させてくれると思う。 Sep.16 '06