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| 北米1万マイルのクルマ旅―赤毛のアンとルート66
(
笹目 二朗
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2005年9月10日にロスアンジェルスをクライスラーPTクルーザーで出発、北コースを取って9月24日にやっとカナダのプリンス・エドワード島に到着、ここまでで5644マイル、つまり9081キロ。帰路は南回り、ルート66で10月6日には終点のロスアンジェルス・サンタモニカに到着。全走行距離10791マイル、17363キロ!!題名に引かれてアマゾンで買い求めたが、著者が車の専門家とは全く認識していなかった。当初この大自然を走っての各地の詳しい紀行文、評論とのイメージを持って読み出したが、どちらかと言うと約1ヶ月、11千マイルの運転日誌兼日記だった。夕方以降モーテル或いはホテルを探し、夕食は何か、翌日の朝食は何だったか、どのルートを取ったか、給油、スーパーの買い物、払った金額、その日の走行距離等々が毎日几帳面に記録される。毎日の記述が日記風のどうした、こうしたの羅列ではややマンネリ気味。観光資源はさらりとした記述のみであり、一方で車のメカ的な話になると私などは違和感を覚える程詳しい記述、こうして大自然をひた走る長距離ドライブの全貌をまとめている。私も車でコネティカットからモントリオール、ケベックシティ、メイン州からニューイングランド各州を南下して帰着の運転をしたのが1回の旅行では最も長かったが、著者のコースに比べれば何十分の1、すさまじさはよく実感できる。写真も途中までは綺麗だが、ナイアガラ滝とルート66のアマリロ以降が何故か白黒写真となってしまうのが惜しい。また折角の紀行文なので何気ない風景、大地、自然の著者の心情をもっと多く聞かせて欲しかった。紙面をもっと大きく取って本格的旅行記になれば、この大偉業を改めて是非読ませて頂きたいと思う。
前作の「北極圏の夏を走る スカンジナビアのクルマ旅」からはや2年。今回の場所がアメリカ大陸であるから、より解りやすい。。旅のクルマはPTクルーザーである。フランス車の乗り心地を優先する方ですが、何故かアメリカ車です。車のことを詳しく評論して、しかも良いところを探すのがうまい方です。出版された本はすべて読んでいますが、この本はお勧めです。中年夫婦の車旅行記としても面白いです。是非買って読んでください。
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