1巻のオビが全てを物語っています。<br /><br />『もし私の好きな人が女の子だったらどうする?』<br /><br />笑う?驚く?ドン引く?<br />それとも・・・?<br />鎌倉を舞台にした女子高生のラブ・ストーリー。<br />甘ずっぱくて、かわいくて、でもしたたかでやる事はやっていて・・・。<br />しかし、この作者は読者のマンガを読む力を試しますね。<br />自信があるのか、読者を信用しているのか?<br />両方か!このー、クールビューティ先生め!!<br /><br /><br />ちなみにオビの言葉は登場人物のセリフです。このセリフがまた効果的に使われているんですよ。<br />本編を読んだ後、オビを見ると「これしかありえねえ!」となります。<br />
題名がよい。なぜよいかと言うと、青い花という単語が、聞き取りやすい。しかも、内容と絵にちょうどよく合っているから。<br />キャラクターがよい。なぜよいのかと言うと、壊れたような無茶な個性ではなく、全然、有りうる範囲で個性的だから。どの様に個性的かと言うと、当てはまった配役以上の、意外な一面を持っているから。(当てはまった配役というのは、学園で一人は居るカッコいい人や、幼馴染みのどんくさい子、また、そのまま逆の視点で、活発な子。これが当てはまった配役です)<br />新たな学園生活を楽しませてくれるから、最高。<br />心が洗礼されます!
内気で泣き虫なふみと、明るくしっかり者のあーちゃん。
<br />幼い頃大の仲良しだった二人は、一時交流が途絶えたものの高校生になって再会。
<br />別々の女子高に通いながら、再び親交を深めていきます。
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<br />女の子同士の恋愛と友情を描いたこの作品。
<br />思春期の少女達の揺れ動く心情を実にシンプルに叙情的に描いています。
<br />現代モノですが、何となくレトロな雰囲気も漂ってます。
<br />鎌倉の町並みやカフェ、あーちゃんが通うお嬢様学校などクラシカルで素敵です。
<br />あーちゃんがとても可愛いです。
<br />ふみの道ならぬ恋を理解し、時に叱咤激励する。要所々々で懐の深さを感じさせます。
<br />ふみにとってあーちゃんは恋愛対象じゃないけど、多分誰よりも特別な存在。
<br />ふみの心の中に咲く、小さくて愛おしい青い花―。
<br />あーちゃんがこの先どう恋愛に絡んでくるのか楽しみです。
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<br />ところで第一話のタイトル『花物語』は、吉屋信子先生の少女小説のタイトルですね。
<br />(あとがきで志村先生が記念館を訪れる場面があるが休館だった)
<br />吉屋文学はまだ読んだ事ないのですが、これを期に彼女が描く「Sの世界」も読んでみたくなりました。