連載のペースが遅いせいで、じらしにじらせれてようやく第2巻。
<br />いやはや、待った甲斐がありました。
<br />杉本先輩ももちろんいいのですが、あーちゃんの魅力が、数倍アップしております。
<br />ストレートに悩み、ストレートに相手をいたわろうとするあーちゃんの姿は、物語が進んで、人間関係が複雑になればなるほど輝きがましてきます。
<br />そこまで計算ずくならすごいぞ、志村貴子。
<br />
<br />あと……
<br />一過性のブームと思われた百合モノも一ジャンルとして定着しつつある昨今ですが、「青い花」は頭三つは抜け出てます。
<br />絵の魅力はもちろんですが、話が骨太。
<br />百合モノ(ボーイズラブも同じかもしれませんが)の作品の善し悪しは、「異性愛が普通とされている今の社会の中で、同性を選ぶということ」の理由や葛藤が描かれているかどうか、だと僕はおもってます。
<br />「好きになったんだからしょうがないじゃん」的ノリで話を押し進める雑な作りの百合モノが多い中で、「青い花」のキャラクター達は思いっきりドロドロ悩んでます。
<br />拍手。
<br />
<br />
今巻は杉本先輩メインと言っていいかな?<br />クールで万能でカッコいいんだけど、イマイチ何考えてるか解らなかった杉本先輩。<br />今回は彼女の素顔(等身大の悩める少女の顔)を見れた気がして共感できました。<br />ちょっと痛い人になってますが…。<br />初登場の杉本ファミリーがいい味出してます。お姉様達が個性的で素敵です。<br />しかしスゴイです、杉本邸…。<br />ラストのふみちゃんと井汲さんにジンときてしまいました。<br />何故、人の想いはままならないのか。切ないです。<br />元気なのは、あーちゃんだけかしら(笑)<br />相変わらず誰かのために笑ったり怒ったり可愛いです。
「青い花」も2巻目となりました。この作品は少女達の様々な葛藤や想いを描いたものですが、魅力は何といっても「先の読めない展開」でしょう。次巻が早く読みたいという期待感を持たせてくれます。そして、杉本四姉妹の存在も大きいです。下級生たちをとりこにする凛々しい恭己を筆頭にそれを冷やかす他の姉妹達はいい意味で一癖、いや二癖もあるキャラでストーリーでは重要なポイントになっています。今後も目が離せないですね。
<br />
<br />またこの作品はプロの評価も高く、12月18日付の毎日新聞夕刊4面にマンガ評論家の村上知彦さんが「今年のマンガ10選」でこの「青い花」を挙げています。そういう点でもこの作品の魅力を多くの人に知ってもらいたいです。