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| 精霊が愛したプリンセス
(
ジュリー ガーウッド
Julie Garwood
鈴木 美朋
)
インディアンに育てられたプラチナブロンドと青い瞳を持つ白人のヒロインは、育ての親に渡された産みの母親の日記を読んで、本当の父親に対しての復讐を決意します。そして母方の肉親である伯母を頼ってイギリスに戻ってきたヒロインは、そこで危険な魅力を放つヒーローと出会い、惹かれるものを感じます。
<br />一見『復讐』が主軸のようですが実はこのヒーローとヒロインのロマンスが大部分を占めている作品です。なんといってもヒーローとヒロインのやりとりが面白い!インディアンに育てられたという事実を隠しつつイギリス人貴族らしく行動しているヒロインが、時々起こすイギリス人らしからぬしぐさや口癖。それに笑ったり耐えたりしているヒーロー。このやりとりがとってもコミカルで笑いを誘います。そして笑いを誘うだけでなく、この妙な行動をするヒロインを(実際にはインディアンの風習なのですが)軽蔑することなく、温かく見守っているヒーローの姿にも心温まるものが。ぐいぐいと引っ張ってくれるタイプの男性でありながら包み込むような愛情を持ち合わせているヒーローは、個人的にとても理想的な、好感が持てるヒーローでした。
<br />ロマンス主体でありながら、章の始めに必ず書かれている「母の日記」で『ヒロインの父に対する復讐』も読者に忘れさせてくれません。このおかげで最後の父親との対決も見所あるものになっています。
<br />ロマンスあり、笑いあり、ちょっぴりサスペンスありで素直に面白いといえるおススメ作品です。
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