もちろん、これだけで原書スラスラというわけにはいきませんが、高校入試レベルに始まり、東大の入試問題も含む35の英文を、著者の極めて丁寧な解説とともに読解していく中で、英文を読む際の基本ツールとなる11のルールを、順にそして繰り返し学習することによって、英文直読の基本が習得できます。
<br />言わずと知れた受験英語界の名著。PART1、2合わせて
<br />何回も回して理解を深めればそこらへんの大学やMARCH下位には軽く受かるレベルまでには
<br />個人の能力に関係無く達する。
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<br />ただ問題なのが分厚くて復習がしずらい点と問題文と解説が極端に離れているという点である。
<br />そして一番のネックともいうべきが他の参考書に比べると遥かに時間がかかるという点。
<br />高三生から受験勉強をはじめた人にとっては他にもやることが沢山あるため
<br />この本をやるかやらないかは個人の判断にまかせる。
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<br />この本を選んだからには他の参考書に浮気をせずPART2まで完全な理解を目指してほしい。
<br />そうすれば和訳主体の大学(京大など)や早慶などの内容一致問題重視の大学には単語力を増やせば難なく合格できるだろう。
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伊藤和夫先生の代表的著書のひとつです。大学受験の英語の参考書は、毎年新しい本が出版され、書店の本棚にひしめき合っています。しかし20年もの間、変わらずそこに存在し、かつその評価の高さを保ち続けている本は、この本を含め数えられるほどしかありません。この事実が、本書の英文解釈論の有効性・学習の姿勢の正しさを証明していると思います。考えてみてください、20年です。20年もの間通用しているのです。時代とともに変わる英語ですが、その中で本書が生き続けている理由は、本質を捉えているからと言う他ありません。
<br />僕は当時、偏差値50を下回るような、いわゆる劣等生でした。本書との出会いはまさに偶然でしたが、伊藤氏の論理的な気迫に心強さを感じ、「まえがき(本書の利用法など)」にあるとおりに学習を始めました。具体的には、一文一文を和訳し、伊藤氏の解釈の流れと比較し、その方法論を身に着けていくという形です。1日1テーマずつ、しかしじっくりと、それでも一ヶ月程度でパート1を終えました。この段階で、英文の見方が根本から変わり、その構造が「見える」ようになりました。これをきっかけに、英文を読むことが楽しくなり、偏差値は70を超えられるようになりました。欲を出してパート2を終えたころには英語全体のレベルが向上し、その構造理解に伴って、文法的に正しい英文を書けるまでになっていました。英語に自信が持てるようになったのも、ひとえに本書、伊藤氏のおかげです。
<br />さて、未だに英文が「見える」という実感のない受験生がいるなら、すぐにこの本を信じて正しく勉強してください。参考までに、伊藤氏は「英文和訳演習」でビジュアルの理解度を試すことを勧めています。ビジュアルの方法論が正しく身についているか実践したい方は参照してみてください。