タイトルが紛らわしい。「数学の一般教養--別にプログラマ向けじゃない」あたりが妥当だろう。大学教養水準の数学を勉強したことのない人や数学を教える立場にある人にとっては面白く読める内容だと思うが(値段に見合うかは別)、プログラミングにおける実用的な知識を披露した本にはなっていない。買うならこの点に注意してください。扱われているのは帰納法、背理法、計算量、論理演算、組合せ論などの初歩の初歩である。普通の数学の本では見ないような親しみやすい文体で書かれていること以外には内容には大きな特徴はない。
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<br />なお、例として「間違った証明」がいくつか掲載されていることには好感が持てました。この書き方は「理解できたかどうかわからない」という数学に不慣れな人にありがちな状況にある人にとっては助けになると思います。その他の説明も論理数学の部分以外は妥当だったと思います。
とても面白く読めました。
<br />数学って凄いなぁーって思わされました。
<br />途中、自分には難しい所もありましたがわりとすんなり最後まで読み終える事が出来ました。
<br />同時期にプログラムの勉強も始めてたんですが、この本を読むと
<br />なぜか無性にプログラムが作りたくなります。
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<br />読み終えて「楽しかった」と感じる本です。
クラシック音楽ガイドブックのような本には2種類あるように思う。単に名曲・名演のCDを紹介するだけの本と、作曲家(演奏家・指揮者)の生涯や生きた時代などの背景知識を伝えながら、その音楽に対する著者自身の味わい方を伝えるような本である。
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<br /> 本書は、コンピュータプログラムを書くために役に立つという観点から数学的思考法をやさしく解説してくれる気品あふれる良書。クラシック音楽ガイドブックに例えれば後者に分類されると思う。つまり、単に数学的知識や概念を紹介するだけでなく、数学があまり得意でない読者と一緒に考えて、彼らに(それが中高生レベルであれ)数の世界の不思議さ・美しさの味わい方に気づかせてくれるような本なのだ。そういう意味ではプログラマ以外の方にもオススメできる。むしろ、数学に苦手意識をもっている中高生や、情報系の専門的教育を受けていないプログラマ、本書に書かれているようなことは全部知っているが著者の数学的トピックに対する扱い方を感じ取りながら自分自身もそれを一緒に楽しみたい、という方にオススメ。
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<br /> バッハの「G線上のアリア」を紹介している本があるとする。「自分はこの曲は知っているからこんな本は必要ない」と思うのであれば本書も必要ないだろう。隠れた名曲を紹介している本ではない。著者の「G線上のアリア」の味わい方を読むことによって改めてこの名曲の美しさに感動したい、そんな人なら何度も繰り返し読むに値する味わいが本書にはある。
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