単一の主題(失敗の活用,もしくは失敗の減らし方)について,平易,簡潔,かつ論理的に述べた本です。新書のお手本と言える本だと思います。良書です。
<br /> 惜しい点は,購買意欲を高めるためにタイトルを刺激的にしているところでしょうか。端的に「失敗の活用法」といった方が内容にピタッと一致した気がします。ただ,それがこの本の良書性を損なうものではありませんが。
「失敗やミスをやらかしても、
<br />それをきちんと省察することによってその後に活かそう」
<br />失敗学を簡単に言うと、こういう事であると著者は記述。
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<br />・人は失敗をやらかすもの
<br />・失敗を隠そうとするのは自然の心理
<br />・失敗をくり返さないための仕組みづくり
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<br />これが「失敗を活かす」為に意識すべき大切な3つの観点。
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<br />「人間は失敗するものである」
<br />「失敗はなくならない」
<br />「失敗をゼロにする」は出発点が間違っている
<br />「精神論や管理強化で対処しようとしても不毛」
<br />「しなくてもよい失敗を起こさせない仕組み作り」
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<br />これらの重要なポイントを具体的な事例から説く。
<br />やや冗長で後半はダレル部分はありますが、
<br />「失敗学」の入門書としては最適な1冊だと思う。
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<br />同書を読んだ後、「失敗百選」を読むと効果的と思う。
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