考えを図形化することを説きながら、さまざまな文章を図式化によりまとめながら書いていく方法を論じている。
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<br />この本をよんでいると、著者の思考過程を、図式化によって追体験していくような気分になってくる。著者の頭の中の「暗黙知」を、図式化により「形式知」としてアウトプットすることに成功している。
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<br />マーケティングプランナーで大学の客員教授も勤めるという著者の文章はとてもクリアで淀みがない。このように分かりやすい話題展開の文章は、図形化による思考がもたらすのだろう。
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<br />ただし論文やエッセイ、コラムあたりまでは使えそうな図形化の方法も、小説の書き方にまで応用しようとすると、どこか無理があるように思えた。若干違和感を感じる部分はあったが、論理的な文章やプレゼンテーションを行うために、図解で考えることのメリットをよく理解できる内容であった。
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いろいろ役に立つ本だと思います。演繹・帰納、着眼→検証→結論、といった文章構成上のイロハを解説、後半では企画やビジネスに至るまでを「ヴィジュアル化」して論理を構築していく。
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<br />ビジネスマンが無意識に行っていることとは思いますが、これを明解な意識下で多くの(最近の流行ネタで)馴染みやすいケーススタディを行っているのがミソ。サラっと楽しく読めます。
こういった「論理的に考える」ことをうたった本は、抽象的な事しか書かれていないことが多いのですが、この本は、具体例ありきで書かれているため、大変読みやすく解りやすいです。
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<br />著者の村山氏の文章が大変すばらしく、読みやすいです。論理的に書かれた文章は、確かに読みやすいのだなと納得できました。また、難しい言葉が出てこないのもとっつきやすいです。
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<br />この本のタイトルは、「論理的に考える」とありますが、「論理的な文章を書く方法」の方が当てはまっているような気がします。それくらい文章を書く人にとってはいい参考になると思います。
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<br />うがった見方をすれば、最近は「脳を鍛える」関連の商品が売れているため、よりイメージを近づけて「考える」方を選択したのではないかと思いました。
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<br />現在、ブログやウィキなどで、文章を書く人が増えています。自分の文章に対して自信のない人や、もう一段文章力を上げたい人には、ぜひ読んでもらいたいと思います。