Linuxカーネルの解説に関して、現時点では本書が世界で最も優れている本といえるでしょう。カーネルについて知りたいのなら、この本をまずは手に取るべきです。丁寧に図式化してくれているおかげで、カーネル初心者でも全体の構造を把握しやすい。名著といってもいいでしょう。これにO'REILLYのUnderstanding the LINUX KERNEL(3rd Edition)があれば、Linuxカーネルについての資料は完璧です。あとはソースコードをひたすら読む、読む、読む。がんばれ未来のカーネルハッカーたち。
Linuxの2.6を、使う人なら辞書代わりに使うべき本。Linuxは、500万行以上あるが、それを500ページ程度で簡潔に説明している。カーネルの気になった部分を見るために辞書的に見るのもよし、カーネルの基本構造を理解するに教科書として使うのも良いと思われる。
<br />この本でも、2.6.15まで理解することが出来る。しかし、この知識をベースにして、Linux Symposiumやlwn.netなどの論文や記事を追いかけていけば、最新カーネルの進展についていくことが出来るであろう。
<br />個人的に、勉強になったのは、Linux2.6の新機能の章とブートプロセスの章である。新機能の章では、新機能を入れた背景などが書いてあり参考になった。そして、ブートプロセスの章では、initrdは、ディストリビューションにより、いくつかフォーマットに違いがあると知った。