参考になった点: 冒頭の『基礎知識』については、XHTML について知りたかったのでたいへん参考になりました。本書だけで、XHTML への移行ができましたし、どの要素を子要素として持つことができるかを記載したページ(『DTD での要素の定義』)があって個人的には嬉しかったです。また、アペンディックスや各種対応リストは参考になるので、是非手元で活用したいものです。<p>改善対象となる点: 古い版からレイアウトなど改善があまりされていないので、非推奨要素などにスペースを取り過ぎ、現状のリファランスとしてはいくらか見辛いです。また、ブラウザの対応状況については、取り合えず記載されていますが見落としやすいかもしれません。<p>ただ、巻末のリファランスは参考になりますが、全体的にどうしてもという内容なら 150 ~ 200 ページくらいでかけると思いますし、ソースリストも特に参照したいという内容のものでありません。<p>本書の趣旨とはそれますが、特にブラウザの現状のバグについての情報は殆ど皆無に等しいので、いずれにしろ実際に CSS を書く場合などはネットなどでバグ情報などを調べなければならないと思います。CSS 初心者から中級者までの方や XHTML について知りたい方向け。
XHTMLも加わったことだけでなく、各種資料やデータ類も充実していて辞書として最適なものと思います。間違いのないタグという点では、定評のある著者なので信頼がおけるものになってます。前作のドリル本と合わせて読むと4.01 Strictは完璧になると思います。
HTML と CSS の中級者向けリファレンスです。豊富な情報がよく整理されたフルカラーで見やすい紙面、パラパラとページをめくるだけで目的の情報にたどりつける構成、きちんと書かれたサンプルなど、行き届いた1冊です。しかし本書の最大の特徴は、W3C 勧告の内容を正確に伝える硬派な編集・解説方針にあります。<p>本書が解説する範囲は HTML4.01、XHTML1.0SE、XHTML1.1、XHTML Basic、CSS2 等で、HTML3.2 以前、CSS1、CSS2.1 は対象外です。範囲内の全要素、属性、プロパティ、値について必須/任意選択/非推奨/仕様外を区別して紹介します。ブラウザの対応状況は WinIE4-6、MacIE4-5、NN4-7、Opera6-7、safari1.2、firefox1.0 の12種を調査。対応ブラウザのない項目も粛々と解説。各社の独自拡張は巻末付録で最低限の情報を紹介しています。<p>HTML の解説はとくに素晴らしく、バージョン毎の仕様の違いが明確に示されています。また各要素に内包可能な要素の一覧を示した「DTDでの要素の定義」は類例のない傑作で、実践において非常に役立ちますし、ABC 順の索引としても重宝します。本書を十全に活用すれば、通常の範囲で仕様書の原文を調べる必要は消えます。<p>本書は中級者には最高の一冊ですが、初級者には「プチリファレンスHTML」を勧めます。<p>なお旧版からの変更点は、対応状況の調査対象を加増、画面写真の差替え、W3C 勧告の改訂に対応、HTML Media Types の内容を反映、など。内容の9割は旧版と共通です。一方改訂版1刷では Transitional DTD を XHTML1.1 とする誤植がリンク~フレームの約100頁にわたって発生しており、2刷以降の修正が期待されます。