私は、この本をWeb2.0マーケティングの1つとして読みました。いつでも、辞書を横に置きますが、今回も「パソコン・IT・ネット用語辞典」を活用しながら読みました。
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<br />最初は、これまでのテレビCMの崩壊の理由を書いていて、いつになったらデジタル放送でのCMのあり方が登場するのかを注目しながら読み進めました。
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<br />結果は、何となく双方向でのCMのあり方が浮かんできて、それとなく自分が考えていたのと似ていたなあという感じです。
依然地上波が大きな支持を得ている日本と米国ではTV事情が大きく異なるので、額面どおりには受け取ることはできませんが、概論としては正しいと思われますし今後はこのような態度なしに広告・宣伝を語ることはできないと思います。と考えるとわが国の広告・宣伝のありようはお寒い限りという気がします。
<br />原題のLife After the 30-Second Spotのどこをどうしたら「テレビCMの『崩壊』」になるのか、ちょっと理解に苦しみます。案の定内容とも齟齬が発生しています。
<br />また他のレヴューでも指摘されていますが、あまりにも誤字が多すぎます。しかも「ずべて→すべて」「確立→確率」といった笑える間違いのオンパレードで、校正・校閲以前に訳者の日本語能力がうかがい知れます。
舞台はアメリカですけれど、話の内容は十分、日本に通じますね。
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<br />そして、テレビCM崩壊といっていますけれど、壊れてしまったのはテレビCMではないのです。
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<br />壊れてしまったのは旧来のマーケティング手法なのね。
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<br />で、そんな内容は53ページから始まる『解決策』にしっかり書かれているのね。
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<br />で、どんな内容かというと・・・
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<br />@今日の消費者は情報通である
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<br />A今日の消費者は主導権を握っている
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<br />B今日の消費者は懐疑的である
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<br />C今日の消費者はつながっている
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<br />D今日の消費者は時間に追われている
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<br />E今日の消費者は要求が多い
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<br />F今日の消費者にブランド・ロイヤリティはない
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<br />G今日の消費者は常にアクセスできる
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<br />H今日の消費者は先を行っている
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<br />I今日の消費者は執念深い
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<br />・・・というわけですよ。
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<br />ここに立ち返ってきっちりマーケティングしないとダメ。
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<br />それをやらないとTVだろうと、新聞だろうと、当然、Webであろうとダメになってしまうというワケね。
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<br />納得。