本屋さんでこの本を偶然目にしました。
<br />かわいらしい表紙。横長のハードカバーの本。
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<br />一人の少年の人生が赤い糸で結ばれていきます。
<br />おにいちゃんってよばれる日をまっていた少年が、成長していく過程。
<br />人生の喜び、悲しみが短い言葉のつれづれの中に淡々と描かれています。
<br />平凡な普通の日常でも深い。
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<br />さようなら。ありがとうって言わなきゃいけない日を・・・。
<br />数年前に母を病気で亡くした私には涙がこぼれました。
<br />誰かにプレゼントするにも、子供に「生きること。人生について話すこと」を絵本で語ることができます。
<br />おすすめの一冊です。
ひとりの少年が最初に待つのは、おにいちゃんと呼ばれること。次に待つのは、おやすみなさいのチュッ。そして次に待つのは。さまざまな「時」を待ちながら、少年は成長し、大人になっていくのです。
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<br />右に細長い形、白い紙にシンプルに置かれた赤い毛糸。くりかえされる「まってる」の言葉のページには、赤い毛糸のコラージュが印象的です。洒落た装幀に惹かれて読みすすめると、気持ちがしんと静まりました。この細長い形は、少年の歩む道のよう。ふりかえって今の私は何をまっている時なのかしらと思いを馳せて、また最初にもどりたくなりました。小さい子どもは、美しい絵と、「まってる」という音の響きに心を和ませ、大人は自分のいまをちょっぴり見つめなおしたくなる――プレゼントにも最適な絵本。