表紙はちょっと古臭い印象ですが中身はたいしたものでした!
<br />フィギュアスケートを切り口に、選手、コーチのインタビューはもちろん
<br />スケートクラブの特集や、なんとリンクの製氷をなさっている企業さんの
<br />記事など本当に盛りだくさんです。
<br />ライターはスケートファンならおなじみの皆さん。
<br />緻密な取材と的確な構成、言葉をていねいに選んで「伝えよう」と必死に
<br />作っているのがよくわかります。
<br />一過性の人気でなく、このスポーツを本気で育てようとしているな。と
<br />みなぎる思いに感動しました。
<br />個人的に佐藤信夫・久美子コーチのインタビュー、村主さんのインタビュー
<br />がベストでした。
<br />今後もがんばって出版してください。私は本当に買ってよかったと思いました!
<br />ありがとう!
大会の話題は関大セレモニーのレポートが少しあるのみで、あとはインタビュー、対談、選手や関係者の素顔に迫る、といった感じの内容です。
<br />指導者側の登場が多く、図らずも「指導者特集」が裏テーマみたいな創刊号となりました。
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<br />前号〜今号と読んでみて個人的に強く思ったのは、レポートやインタビューなどの記事は取材対象とも読者とも一定の距離を保って書かれたもののほうが読んでいて気持ちが良い、ということです。
<br />今、多くの人がブログなど作ってスケーターへの思い、感想、評論のようなものを綴ってますが、この雑誌の記事は基本的にそういうものとの差があまり感じられません。
<br />殆どの記事において、事実を詳しく淡々と書くよりも、書き手の思いで行間が埋め尽くされていて書き手が「記者・媒体役」以上の仕事をしてしまっている印象がとても強いです。
<br />しかし「そこが良い」というファンも大勢居るでしょう。
<br />「同じ気持ちを共有する」か「一定の線引きはあった方が良い」かといったら、この雑誌は前者、自分は後者なのだと思いました。
<br />ファンという集団の連帯感みたいなものを醸成する役割をこの雑誌は目指しているのかな、という気がするのですが、ときにはそれに留まらず、一体誰を啓蒙しようとしているのだろうと首をひねりたくなるような箇所が多く目に付きました。
<br />感心するのはとにかくよく「取材」して書かれていることです。これは到底、誰でも俄に真似できるようなことではないと思いますし、とても面白い記事もあります。
<br />しかし、順位を大胆予想、人気投票ランキング、読者から原稿(観戦レポートなど)を募集する、のような企画は完全にファンが自由に作るウェブ向きの内容だと思うので、お金を払ってまで読みたいとは思えません。
<br />中身のバランスが悪い点と、中身と値段とのバランスも悪い点は今後改善されるように期待したいです。
現在(2006/11)、国際スケート連盟のグランプリシリーズが既に始まって、各国を代表する選手が、来年の世界選手権への出場権をめぐってしのぎを削っている。シーズンスタートといったところだが、そのスタート時期に出されたこの号の役割は、ずばり「観戦ガイド」といっていいだろう。
<br /> 世界に、そして日本に、どういう選手がいてどういう演技をしているのか、さらに、大胆な「グランプリシリーズ勝者予想」そして、日本で一番早いと思われる「バンクーバーオリンピック勝者予想」まで載っている!
<br /> いまはケーブルなどで遠方の試合もかなりの数観戦できるので(どの試合はどのテレビで見られるという情報も本書に掲載)、フィギュアスケート観戦をさらに面白くする為に有益な本と思われる。
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<br /> もうひとつの特徴は、日本のフィギュアスケートの「歴史」、そして華やかな競技会やショーの「裏側」で選手を支える人たちにもスポットライトを当てていること。いま日本を代表する名コーチのインタビュー。選手を育てるフィギュアスケートクラブの紹介。そして日本に生まれつつある「振付師」のことが、ちらりと。これからはいろんな意味で振り付けが勝敗を左右するという。わたしはダンス好きなのでフィギュアスケートの芸術性が増すのは大歓迎、この動向は非常に気になるところ。これから刊行される本に、日本の振付師の特徴や、舞台裏とは関係なくなるが、振り付けに対する評論などが掲載されたらもう言うことナシ。
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<br /> などなど、表紙はとびっきりの美しさながら、この本は、「読める本」。美しい写真とおざなりのインタビューで構成された雑誌記事とは明らかに性格を異にする。フィギュアスケートの表も裏も知ることができて、選手やスタッフの苦労を知ったうえで試合を観戦すれば、感動も数倍になることうけあいだ。
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<br /> 買うなら急げ!