今では、伝説となってしまいました大山十五世名人を徹底解説した本。
<br />特に大山康晴全集を並べて今の振り飛車の地位を築いた藤井9段の
<br />考察は、絶品です。
<br />内容を見ても現在定跡に大山さんの感覚が大きく寄与していたことが
<br />わかかります。
<br />大山将棋を何度も並べた人でないとわからない大山将棋の不思議な点に
<br />ついても触れていて興味がわきます。
<br />またこの本は、観戦記者の鈴木宏彦さんとの共著になっていて大山将棋の魅力を
<br />たっぷり伝えてくれています。
<br />インタビューでは、数多く対戦した中原永世名人と羽生4冠に面白い質問を
<br />ぶつけています。
<br />この本は、将棋世界誌に連載されていたものを大幅加筆してまとめたものですが
<br />本当にいい1冊です。
大山将棋についての座談会(中原、藤井、中川の三棋士)、大山流振り飛車と現代将棋(対居飛車の技術論)、大山流のエピソード(読み物)、大山流振り飛車実戦譜解説(藤井九段)、という内容編集。大山流振り飛車を語りながら現代将棋についても語っているのが秀逸。藤井猛九段と鈴木宏彦氏のタッグによって生まれた名著。
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