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ザ・トヨタウェイ(上) ( ジェフリー・K・ライカー 稲垣 公夫 )

「トヨタ生産方式って何?」ということを知りたいだけでしたらおすすめできます。 <br />ただし、きれい事が多すぎて提灯記事のようになっています。 <br />ひたすらトヨタへの賛辞が並んでいますので、この本を読んでいるとトヨタにはカイゼンすべきところがないように思えてしまいますが、決してそんなことないと思います。 <br />切り込みの浅さを感じます。 <br />本の性質上仕方がないのかもしれませんが。

本書の内容は系統だっており、トヨタウェイの本質が深く理解できる内容です。著者はアメリカ人であり、アメリカにおけるトヨタウェイの展開を研究して書いた内容ですから、当然日本人が日本のトヨタを研究して書いた内容とは視点が若干異なるでしょう。逆に言えば本書はトヨタウェイが海外でも展開可能であることを示したという点だけでも読む価値があります。翻訳に関して私の感想は、他の評者とは逆に翻訳調でなく自然で分かり易い文章だと思いました。長い本の割には一気に読めました。

日本で本書を販売するのであれば誤字は勿論のこと、<br>標準的な日本語を使うべき。<br>但し、上記の問題を除けば本筋はわかりやすい。<br>あとは少しだけ尻尾を見せているアメリカNo.1精神或いは<br>アジア卑下傾向の文面か。<br>アメリカかぶれには受けるが生粋の日本エンジニアが見ると<br>不愉快かも知れない。ましてやカーメーカーと部品サプライヤの<br>記述は奇麗事を並べすぎ。<br>この辺りで筆者が長い間トヨタウェイを<br>研究してきたその“深さ”が大したことでないとイメージさせてしまい、<br>損をしている。<br>恐らく筆者も賢者であろう故、翻訳に問題があったのだろう。

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