マデューカスさん好きな私としては大満足でした!彼の過去やテッサの父親との繋がりなど、読んでいてとても楽しかった!カリーニンさんと宗介の出会いは思っていたのと違って驚きましたね。宗介の新たな謎も出てきましたし…。やはり現実と違って世界情勢がパラレル入ってますが、ファンタジーと現実ごちゃまぜの本だと作者が後書きで述べているし、事実もちゃんと入っているので歴史を勉強してから読めばまた違った世界観が広がるのでは?
今回は3作
<br />カリーニンの視点から、過去のサガラソウスケの出会いを語った物
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<br />マデューカスの視点から、過去の軍役、テスタロッサを語った物
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<br />宗介が恐ろしい?ペットを飼う話
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<br />先の2作品は過去を語る物語らしく、世界設定に肉付けをして、
<br />各々戦いについての心情を語る重い内容。笑い無し。
<br />しかしながら、心に訴える彼らの過去と希望は
<br />これから物語を熱くするため必読です。
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<br />3作品目は外伝らしい気軽に読めるドタバタ物
<br />しかし、楽しんで読んでいる心の端で
<br />ストーリー上、この頃には帰れないんだろうなぁと思う
<br />寂しい気持ちもありました。
『極北からの声―フルメタル・パニック!サイドアームズ〈2〉』です。
<br />中編三話のこの巻の主役はカリーニンとマデューカスという中年男二人、です。宗介の過去、幼い頃のテッサとトゥアハー・デ・ダナンの誕生経緯などといった、フルメタ世界中軸キャラが、二人の中年男の視点から描かれているわけです。
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<br />つい見落としがちになりそうですが、それと同時に重要なのが、フルメタ世界そのものの歴史が描かれていることでしょう。
<br />フルメタ世界では「ソ連」なんて国がきっちり現役だったりするのですが、どういう歴史を辿ってそうなったのか、そして第三の核が描かれています。
<br />東西冷戦状態が良い、というわけではない。だが、冷戦構造が崩れたらそれまで抑圧されていた第三国の歯止めがきかなくなり、テロが横行するかも。登場キャラの口を借りて語られる史観は、読者に歴史を学ぶことの大切さを問いかけているように感じてなりません。
<br />まあ、そんなに難しく考えることなく、普通に宗介とテッサの過去話しとして楽しむのが良いのでしょう。
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<br />三話目は通常の短編集のような学園コメディです。
<br />宗介とかつての戦友との、変わることなき友情を描いた感動巨編です。
<br />見どころは、宗介が戦友のために、かなめと恭子を食用肉として供給しようとする場面でしょうか。