奈良さんのイラスト追っかけて購入したんですが、面白かったです。<br /><br />なんだかんだで受にメロメロな攻がいいです。<br />受は3Pで、好きな同僚の本性にショックを受けますが、自分もガッカリしました。<br />なんだよその小者ぶりは…。<br /><br />続編読みたい!
ちょっと欲張っていろいろ詰め込み過ぎた感があります。受けの家族との関係も破滅願望もエピソード不足だった気がします。
<br />あと前回の八十島SSの面々や数井など魅力的な脇役もいなかったのは寂しい…。
<br />そうは言っても受けの性格の複雑さと攻めのワイルドさは読み応えがありました。
<br />なんというか攻めのくもの巣にかかったというより、受けの無意識の暗い願望と攻めの願望が一致して両者引き合った感じです。
<br />読後の感想は、『ドMに羞恥プレイは、ただの奉仕』というところでしょうか(笑)。攻めが肩で息をしているのでこっちも疲れちゃいました。
<br />3Pの補助をさせられた堀田くん、お疲れさまでした。
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背中に毒蜘蛛を背負ったヤクザ・久隅と、検事である神谷。
<br />高校の先輩後輩だった二人がある事件をきっかけに再会する。
<br />鎮めたはずのの衝動が甦り、「感情」でなく「衝動」から始まる二人。
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<br />キーワードとして「意味のある3P」とあって、「?」だったのですが。
<br />読んでみて納得。確かに彼らにとって必要な出来事で、意味あることだった。
<br />人間はどれだけ「光」にみえる人物でも「闇」の部分も抱えてるってことで。
<br />身をもって知る神谷。そのすべてを手に入れたかった久隅。
<br />口出しできないところへ追いやられた木内。
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<br />言葉でなく、しぐさや行動で示される愛。
<br />これは愛だよね?、と拾いながら読んでいくのが楽しい。
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<br />また「香り」がキーワードのように使われていて、色っぽかった。
<br />三者三様の香。木内と久隅の香水に対する神谷の反応の違い。
<br />色っぽいだけでなく、その対比などで上手に組み立てられてる感じを受けた。
<br />だから、読んでいて、気持ちが良かったのかもしれない。
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<br />また、前作『蛇淫の血』の二人も、ワンシーンとはいえ登場。
<br />その主人公だった凪斗に、いずれ属する人物の物語と思って読むと、
<br />凪斗の背景が深く広がっていく気がして面白い(わりと近い人物ですし)。