いやいやえん―童話
(
中川 李枝子
大村 百合子
子どもの本研究会
)
5歳の息子に読み聞かせするために買ったのですが、自身も保育園に通う息子には、とても親しみやすかったようです。何度も何度も読んでとせがまれました。
<br />保育園の日常から、ごく自然に空想の世界に入っていく(こぐまが出てくるなど…)展開には、子供も自然に引き込まれていきます。
<br />大人の目からみると、物語の構成の素晴らしさに感嘆することしきり。さすが永遠のロングセラーというべき傑作です。
宮崎駿さんがトトロの本のあとがきで、「いやいやえん」を読んで驚き、児童作家になるのは諦めたと書かれていたので、どんな本だろうと興味を持ち購入しました。実際に手に取ってみると、字が中心で、挿絵は白黒だったため、4歳の息子には、まだ早いかなと思ったのですが、保育園の話だったので読み聞かせて見ました。絵本でないと興味を示さないのではというのは、親の勝手な思い込みでした。「いやいやえん」は子供の心を掴んだらしく、今一番のお気に入りになって、毎晩読まされています。特に「くじらとり」がお気に入りのようです。
もう、30年以上前、お友達の家で読んだのが最初。大人になって自動図書館で再会して懐かしさの余り、即購入。娘が生まれて2歳から読み聞かせて大のお気に入り、今では自分で読めるように。親子2代で大ファンです。
<br /> この本を読むと、いつも心の中の子ども時代に戻れます。わがままでわんぱくで、くいしんぼであわてんぼで、薄汚れていて意地汚くて、想像力がたくましくて、勇気にあふれていて冒険が大好きで、時には優しくて時には泣き虫な…、お母さんが一番の子ども時代に。
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<br /> 今でも「いやいやえん」が町のどこかにあるような気がします。しげるくんが隣に座っているような気もします。大人になって嫌なことが多いけれど、何とか折り合いをつけながらやっていくしかないと前向きになれるのは、この本で読んだ楽しい話が、いつもエールを送ってくれるから。そんな本です、「いやいやえん」は。
いやいやえん―童話
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 | 主人公しげるが通う保育園のお話が5話収められている。短いお話も長いお話もあり、好きなものから読める。また、絵も多いため、簡単に読み進めることができる。 <p> 「ちゅーりっぷほいくえん」は、しげるの保育園のことを簡単に紹介している、短いお話。「くじらとり」は、しげると保育園のお友だちが、くじらとりにでかけたお話。どこに行ったのかはないしょ。「ちこちゃん」は、しげるとちこちゃんが、保育園で机の上にのるお話。新しい子が保育園に来る「やまのこぐちゃん」は、ちょっどびっくり! 新しく来たやまのこぐちゃんは、ほんもののこぐま! しげるはなかよくなれるかな? 「おおかみ」は、おおかみがお昼寝しているところにしげるが来て…おおかみが、子どもを食べるのが大好きだって、知ってるよね? 「山のぼり」は、保育園のみんなで山のぼりにいって、まいごになったしげるが、とんでもないものにあっちゃうお話。『いやいやえん』は、しげるが「いやいやえん」っていうヘンな保育園につれてかれちゃうお話。 <p> ひらがなが多くて、漢字にはすべて「ふりがな」がふってあり、小学校低学年くらいから1人で読める、子どもたちに人気の童話。(つちだみき) |
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