エルマーのぼうけんが凄くおもしろかったので、2作目もよんでみました。小さい頃にも読んだような気がするのですが、まったくおぼえていませんでした。やはり大人になってから読んでも、ピンと来ない内容でした。4歳の息子も、前作はものすごく集中して聞いていたのに、今回は気が散りがちでした。前作で気に入った細かい地図が今回はなかったのも残念でした。ただ3作目のつなぎとして、一応読んだほうがいいかなと思います。
対象年齢が低いことがうかがえ、他の金字塔的な児童文学と比較すると、そのストーリーはわかりやすく、教訓じみていないことが、読みやすさにつながっているのではないかと感じました。しかし本書に登場するみかんの数で算数の勉強をしてみたり、聞いた事もない植物に興味をもって図鑑を手にとってみたり、潮の満ち引きについて考えてみたりなど、本書が持つ教育的な可能性は、読みやすいとは言っても、とても多いのではないでしょうか。
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<br /> 前巻から引き続いてエルマーの旅は継続しているわけですが、本書ではりゅうとの友情がとても印象的でした。自分と同じ子どもであるりゅうに、エルマーが気を遣っているシーンはなんとも心温まります。上記の教育的な価値を視野に入れなくとも十分に読み物として楽しい理由がここにあります。
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<br /> 子どもの旅が持つ意味はとても大きい。親との別離は多くの危険を伴いますが、成長をも伴います。少子化や様々な犯罪の危険から、親が子どもを保護しすぎている風潮が現代にある中で、1950年という年代に書かれた本書は、今も尚、多くのメッセージを読者に投げかけていると思いました。
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エルマー・エレベーター少年の冒険三部作の第二作。<p> エルマーに助けられたりゅうは、エルマーの家まで送ろうとしたところ、嵐にあって海の浅瀬に降りる。浅瀬近くの島には人が住んでいた形跡があるけれど、エルマーたちは大丈夫なのか……。<p> 意外な住人との遭遇が面白い。怖い物は出てこないけれど、スリリングで、ドキドキするところがいい。