金魚が金魚鉢から逃げてカーテン、植え木鉢、キャンディー入れなどに隠れているのを探し当てるという絵本。金魚を探す行為と見つける喜びを子供に与える絵本であると思います。
<br />クジラの書き損ないのような金魚であるが、なんとなくかわいいです。2歳の姪は、本書をとても気に入って、何回も繰り返し読んでいます。
<br />絵本作家という枠組みにとらわれない男、五味太郎。
<br />まあ、本書あたりはアバンギャルドさも影を潜めているので
<br />素直な気持ちで向きあえます。
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<br />とはいえ、空飛ぶ金魚というものも
<br />十分にシュールなのですが。
<br />可愛い絵に隠された、常識を疑う精神には感服。
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水槽から逃げたかわいらしい金魚が、部屋のいろいろな場所に逃げて隠れるのをみつける本。最初は簡単に見つかるのが、だんだん複雑な場所に隠れるようになってきます。息子は2歳で、さいきん初めてこの本を見せたのですが、目が早いらしく、ページをめくったとたん金魚をすぐ見つけてしまうので、こちらはもっぱらどんどんページを早くめくって「ほらまた逃げた!」「あっまた逃げた!どこだ!ここだ!」と、見つける息子と追いかけっこ状態で読んでいます。息子は金魚の逃げる位置を暗記してしまっている状態です。子供さんの性格にもよると思いますが、金魚をじっくり探す楽しみを味わせるにはもう少し早めに見せたほうがよかったかもしれません。絵本としても出来は大変いいと思います。