内容は対等に話すというよりも
<br />年上の矢沢さんを若干イチロー選手が立てながら
<br />話す内容。ニューヨークという共通軸もあって
<br />面白かった。
<br />
<br /> だけど、俺は野茂選手との対談が見たい。
<br />イチローは、永ちゃんが自分で会社を興したり
<br />イベントメーカーの独占を打ち破ったことを
<br />凄いと絶賛していた。野茂選手なら絶対
<br />「俺も同じことやったぜ。球界に叩かれながらも
<br />道を切り開いて後進が行く道路を作ってやったぜ」
<br />と言ったと思う。そして、永ちゃんも「俺が山村
<br />までロックを行き渡らせたぜ。」「俺が著作権などを
<br />主張したおかげで後進のミュージシャンが搾取されな
<br />くなった。音楽界の明日を切り開いたぜ。」
<br />
<br /> という対等の激論が繰り広げられると思う。
<br />新庄も同様。「俺は雪の北海道ドームを一杯にしたぜ。
<br />俺より成績のいい奴は一杯要るけど、誰もできなかったぜ。」
<br />「プロ野球がつぶれかかったけど、俺が再生の柱になったぜ」
<br />となるだろう。
<br />
<br /> 成績的にも矢沢さんはまだ日米両方ののロックのトップではない。
<br />矢沢さんが英雄ならばこういう新庄さんや野茂選手のような
<br />意味での英雄だと思うのです。
いったい、イチローはどうなってしまったのでしょう?<br />テレビドラマに出演したり、WBC優勝時のインタビュー等で見せた、口元に薄ら笑いを浮かべて、目を爛々と輝かせながらやたらと喋りまくる姿…。<br />まるで一時期の貴乃花親方を思わせる饒舌さで、チームメイトでなくても引いてしまいそうです。<br />この本の内容も同様で、ある雑誌が「異様な躁状態」と表現していた様子が、文面にも出ています。<br />スポーツ選手が自己主張してはいけないなどとは思いませんが、「本業」で黙々とプレーする姿の方が、よっぽどカッコいい。
イチローと矢沢永吉の対談集です。
<br />
<br />イチローが日々抱き続けているプレーヤーとしての信念が
<br />矢沢との会話によって、よく引き出されております。
<br />
<br />自分と向き合う姿勢や他人に対しての接し方の
<br />考えなど刺激になる言葉が、たくさん出てきて
<br />収穫がある一冊でした。