グリム童話は,グリム兄弟によって集められたドイツに古くから伝わる童話ということになっていますが,彼らの創作による部分も多くあり,彼らの手によって第7版まで改訂されています.私たちが子どもの頃読んだお話,あるいは,ディズニーアニメなどで見たお話はこの第7版をもとに作られているもののようです.本書はその第1版です.
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<br />時代背景として,この初版が書かれた時代は刑罰に対する考え方が現代とはかなり違っていたのだと思いますが,現代人にとってはちょっと引いてしまうような内容で,本当に怖いです.
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<br />グリム童話には魔女がたくさん出てきます.魔女は基本的には悪者なのですが,シンデレラが実は魔女だったり,「兄と妹」のお話は,継母が魔女として処刑されますが,実は妹が魔女だったのではないかと思わせるストーリーです.グリム童話が作られる少し前の時代では,魔女狩りとして謂れなき理由で多くの人が処刑されました.これらのお話を読んでいると,本当の魔女が誰なのかというのがさっぱり分からなくなり,自分のまわりはすべて魔女ではないかという疑心暗鬼がおこったのもなんとなく納得がいきます.
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<br />怖いもの見たさの方にはお勧めですが,お子さんにはあまりお勧めできません.
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こういう種類の本は何冊か持っていたんですけど<br>これは特に恐ろしーーです。でも、あんなお伽話<br>が実はこんな意味があったのかと思うとある意味<br>面白いですよ。実際に昔のヨーロッパにあった<br>出来事にかんじられます。いや、実際に近親相姦<br>とか昔は当たり前だったのかも‥?そう思うと<br>そんな時代じゃなくて良かったって思いました。