もともと手作り石けんは「危険なもの」という認識がありました。以前そういう本を読んだからです。餅は餅屋で、石けんは石けん会社の作ったよいものが妥当だろうと。
<br /> そんな頭でっかちな私でもこの本を読むと「作りたい!」と思いました。そして、石けん作りにはまりぎみです。配合や手順を正確にすれば危険ではないこと、石けん作りの愉しさ、肌への効能などなど。手作り好きな方ならとっても楽しいと思います。エッセイもステキです。
<br /> 確かに手作り石けんは、危険な面もあるのかもしれません。でも、それを認識し注意を払って、楽しみながら自分の手で石けんを作ることは大きな満足となると思います。
むしろエッセイとして読む本かもしれませんが、手作り石けんへの第一歩、足掛かりとしても楽しめると思います。
<br /> 自分で石けんを作ることは、楽しく、肌に良く、そしてすてきな生活へと夢を広げる事でもある……そう著者は語っているのです。石けん作りなんて、これまで考えた事も無かったという方に、一度は読んで欲しい一冊です。
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<br /> しかし、本を入念に読み、実際に作ってみると気になる点もあります。
<br /> 石けんを作る上では欠かせない、苛性ソーダの取り扱いについて、読者はもっと注意を払う必要があるでしょう。「熱い天ぷら油」というたとえや、「すばやく洗って流水で冷やす」という注意書きには、苛性ソーダの腐食性を本当に理解しているのか、あるいは読者にしっかり理解してもらおうと意図しているか、疑問を感じます。
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<br /> また、石けんを熟成させる過程についての詳細な説明を省略しているため、その間、石けん作りが成功したのか否か、かなり不安にかられます。
<br /> 化粧品のレシピについては、明らかに敏感肌の人に合わないものもあるので、注意が必要でしょう。
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<br /> しかし、出典を書いているのは(洋書ですが)良心的で参考になりますし、ネット上で著者が、読者からの質問に答えていたり、他にも本を出しています。
<br /> また、他の著者の本も参考になると思いますので、まずは第1のステップとしてこの本を読んでみる、というのは悪くないんじゃないでしょうか。
全身の吹き出物や乾燥による痒みに悩まされるようになって6年。化学物質の影響もあるかも?と思い、今まで使っていたボディソープの代わりを探していたところ、出会ったのが前田京子さんの石けん(既製品)。試してみると、顔も髪もご機嫌!ただ、問題は価格でした。
<br />「これは作るしかない」と思って、「お風呂の愉しみ」を購入しました。基本的な石けんの作り方だけでなく、簡単な化粧水や練香水など、エッセイとともに楽しむことができます。
<br />ナチュラル生活ブーム?で、数々の手作り石けんや化粧品の本が出ていますが、まずはこの1冊で十分間に合うと思います。