著者は1949年中国生まれ、1987年日本に留学し、日本で暮らしてはいたが中国国籍のままだった。1995年に帰化申請し、1年後日本国籍を取得した。
<br />この帰化申請までの長い年月で、中国は発展して豊かになっている。にも関わらず、帰化申請を決断したのは中国の内情にあった。著者はこの本で、マスメディアで公表されていない中国の本質を暴露する。中国人であるが故に、早急に解決措置が必要な問題を提議した。
<br />中国での腐敗がどういう形で進行し、市民を苦しめているのか
<br />13億人中、1300万人だけが握る富
<br />腐敗を根絶出来ない法律の無力
<br />都市国籍、農村国籍による縛り
<br />浸透している贋物の食品
<br />商売が第一で、合法か違法など考慮しない
<br />中国の改革開放の闇が撲滅される日は来るのか・・
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・国民の生命、安全よりも賄賂が優先される。医者や裁判官ですら、賄賂受け取りが当たり前である。
<br />・賞罰の基準が曖昧(多くの場合、金次第)なので、誰も法律や中央政府の訓示を守らない。
<br />・環境は汚染され、市場では毒物が平気で食品として出回っている。汚染された「ガンの村」が存在する。
<br />・苦しい生活を強いられている農民は、合法的に訴える手段すら持たない場合も多い。
<br /> (というか法に訴えても、裁判官が買収されているため勝てない。)
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<br />などなど、現代日本では想像できないような事例が、これでもかと並ぶ。
<br />一番苦労している人たち、中国の農民の置かれている現状を思うと、一人の人間として胸が痛くなった。
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<br />また日本人として政治的に読めば、日本の中国政府礼賛者たちは、
<br />中国で苦しんでる人たちのことなど、何も考えていないことが良くわかる一冊である。
中国の官僚の腐敗、環境汚染、お金がすべて、道徳的な価値観が消滅、といった中華人民共和国のひどい状況を暴露しています。
<br />深刻な問題がたくさんある、とはきいてましたが、さらに新情報でした。中国は表向き売春が禁じられています。しかし、年1、2回、広州では風俗関係の方が、警察の方々を接待します。そうすると「北京」が査察にくるまえに証拠をちゃんとかくしておくように、警察から風俗関係の方に連絡がはいります。また、風俗関係の方は田舎から娘をお金と引き換えにつれてくるお仕事もしています。人身売買ですね。カラオケ(中国ではKTVといえばわかりやすいです)は最高ランクのホテルにもあり、そこでは堂々と売春行為がおこなわれています。
<br />でも、わずかな救いは中国人民のあっけらかんとした気質ですね。文化革命等、悲惨な歴史をせおっているせいか、打たれ強いです。また、若いうちは今しかないのだから、どんどん楽しもう、明日のご飯の心配はあえてしない、という気持ちのいい性格の人がおおいですね。
<br />役人が道徳心をとりもどし、国民に国際的常識を育む教育があたえられればすこしは問題解決になるとおもいます。
<br />いちゃもんばっかりいってきて不愉快なのはたしかですが、両国で幸せな未来をつくっていきたいですね。
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