‾オライリーの本は、いいとは思っているのですが、難しそうなのと翻訳調な文章が嫌で
<br />ずっと敬遠してきました。(私はその程度のレベルです)
<br />Perlも、CGIの適当な入門書とTIPS集を買って「動けば」程度のいい加減に使ってました。
<br />
<br />そんな人が「もうちょっと色んな目的にPerl を使いたいのでしっかり知りたい」という
<br />‾‾
<br />欲求を満たすのにはピッタリです。他の方も書かれていますが
<br />・翻訳者が、自分の言葉で書いている
<br />・基本的なPerlの考え方に根ざした書き方
<br />で、これまであやふやだった知識が浸透していくのを感じました。鱗が何枚も落ちました。
<br />
<br />また、最近ではPHP→Perlとかの人も多いでしょうからそういう人にはPerlの最初の
<br />本としてはいいかもしれません。‾
著者は、言語成立時からのperlトレーナーであり、perl言語の父Larry Wallの近親者で、事実、本書の初の第1版はLarry Wall自身が共著者です。内容は、perlの歴史や成り立ちや言語的性格にも触れられ、構成も(相当の知識が無ければ書けない程の)自然な流れの「生きた」チュートリアル形式になっており、ユーモア混じりでとても楽しく進められます。また、CPAN(perlのネット上のあらゆるアーカイブ(リソース))などのURLなど他へのリファレンス情報も充実しています。「よく分からない点がよくわかる本」と言えます。(本書を最初に手に取ったとき、やたら文書だらけでプログラム部分がないじゃないか、と思うのですが、使ってみると、とても良書で細部まで理解できてしまうので不思議です。)
<br /> 私自身はperl初心者ですが、WEBサーバで使われるCGIに関しては、入り口となる方法が分かりさえすれば、後はperl言語だけですので、CGIに関してはネットで知るだけでも十分だと思います。(ただし、追加CGIモジュールなどに関しては、別途、本書と同じoreilly出版シリーズの本をお勧めします。)
<br /> perl言語は、CGIのみではなく、テキスト処理に優れ、オブジェクト指向にも対応するオールマイティな言語で、覚えるのは少々苦もあるかもしれませんが、自動車と同じで慣れてしまえば楽に、短いプログラムで高機能な処理をこなせる武器となります。また、UNIXやLINUXと歴史的に深い関わりがありますが、Windowsなどあらゆるシステムに移植されており、汎用性が高い完全にフリーな言語です。高級言語でありながら、低級言語のC言語に言語形が似ている点も魅力の一つです(本書はperlにおける、C言語の名著、C言語の父DENNIS M.RITCHの著作THE C PROGRAMING LANGUAGE、といってもいい本だと思います。)
<br /> perlをこれかやってみようという人には強くお勧めします。
C や Java はある程度使えるようになった。今度は Perl を修得してみよう。そう思いつつ Perl のバイブルと言われる「プログラミング Perl」に手を出そうとするも、その値段と本の厚さに尻込みしてしまった。他に Perl の良書は無いんだろうか?
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<br />・・・という境遇の人にお勧めなのがこの本。
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<br />例外や注意を脚注に述べてあるため内容が理解しやい上胡麻化しも無く、Perl の振舞いについても一つ一つ丁寧に説明してあるので内容も意外に濃い。翻訳者が「プログラミング Perl」と同じで読みやすいという点もポイントが高し。
<br />ただ一つ残念なのは練習問題。問題や解説自体は悪く無いのに、量的にも難易度的にも内容の濃さに釣り合っているとは言えず、ちょっと物足りない。