データベースには色々なパターンがありますが、この本では大きく次の三つに分けて解説しています。
<br />(1)データ更新型(常に最新のデータを保持する)
<br />(2)データ蓄積型(履歴を蓄積して計算によりデータを取り出す)
<br />(3)データ取り込み型(外部からデータを取り込んで最新の状態にする)
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<br />どのパターンの解説を見ても、Accessデータベースを学ぶテキストとして優れていますが、私には特に(2)データ蓄積型が参考になりました。具体的には、消耗品の在庫管理データベースを作成して、毎年どの消耗品がどれくらい使われるか、どの消耗品にいくら支払ったかの統計を取って、予算管理に役立てようというものです。
<br />商品販売業では、全社的に大掛かりなシステムが導入されていることと思いますが、業務上必要な備品や消耗品を管理する程度では、多額の費用を投入してまで在庫管理システムを導入する会社はないでしょう。
<br />私の職場においても、今までは担当者がエクセルで在庫管理を行っていました。しかし、消耗品の種類や分類(電球や印刷など)が増えるとワークシート管理では面倒極まりないので、思い切ってAccessでデータベースを構築しようと思い立ちました。
<br />何冊も解説書を読み漁りましたが、どれも「Accessを学ぶための事例」にすぎず、全然役に立ちません。そんなとき、この本を図書館で見て、紹介されている事例がドンピシャリ! まさに私の求めるものでしたので、即購入しました。
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<br />VBAの基礎を習得している必要はありますが、新しいレコードに移動すると自動的に管理番号を振ったり、用紙1枚が1レコードの横方向に伸びるテーブルを縦方向に伸びるテーブルに組み替えたりと、多くのTipsが掲載されています。
<br />在庫管理、CD管理、見積書(請求書)作成、アンケート集計などなど、色々な事例が紹介されていますので、データベースを構築する際のテキストしても優れています。「本格的なデータベースを外部発注するほどの規模ではないけど、エクセルでは管理の難しい業務をデータベース化したい」という方にピッタリだと思います。
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<br />是非とも第2弾、第3弾と幅広い分野でのデータベース構築方法を紹介して欲しいですね。私にとって、Accessデータベース構築のバイブルです!
DB設計の解説本で出てくる「マスターデータとトランザクションデータ」「リソース系エンティティとトランザクション系エンティティ」などの概念をそのままDBのパターンとして章立てしてあります。 いままで概念解説だけでピンと来なかったDB開発のノウハウをACCESSの操作内容に合わせて細かく順を追って進んでいるので開発者にとってもとっつきやすい書籍だと思います。
開発にはやはり経験が一番だと思うが、この本はその時間を最小限で経験させてくれると思いました。
<br />データベースをパターン化して分類してある点は他の専門書にはない切口で、DB開発経験が少ない自分にとっては非常に解りやすかった。
<br />テキストに沿ってDB構築していくなかで、色々な実践的なテクニックを学べる点もいいです。
<br />AccessVBAは分かるがDB構築の経験がない方にはよいと思います!