話がまとまらない、どうもうまく話せない、聴衆を惹きつけられない
<br />・・・それでも人前でなんとか話せるのであればまだ症状は軽い。
<br />この手の本を手に取る人の悩みは、そんなレベルではなく、
<br />話す前から心臓がバクバク、脂汗でびっしょり、頭の中が真っ白、
<br />声が震える・・・それが本音ではないだろうか?
<br />自分なりに練習を繰り返し、いくらかスムーズに話せるようになっても
<br />本質的な「あがり症」の解消には至らない。しからば、どうするか?
<br />「話し方本」の内容は、どれも似たようなものと、あまり期待しないで
<br />読んでみたが、「対面練習法」の短い記述が、大きなヒントになる
<br />かも知れない。
<br />自分なりにこれを「視線を楽しんでみる」と解釈してみた。「見られている」
<br />のではなく「相手が自分を見たいんだ!!」と。第1章、2章は、しっかり
<br />意識したい。
<br />
仕事で90分間300名の前で講演をすることとなり、「わらにもすがる思い」で購入しました。タイトルは「3分」ですが、長時間の講演にも役立つ内容です。私の失敗体験の原因はスピーチ原稿を一言一句作成し、読み上げる手法を取ったことでした。原稿に依存するあまり、あがるとどこまで読んだのかがわからなりました。この失敗体験を持つ私にとって、次の点が役立ちました。引用しますと「プラスの暗示」という章では、対面練習法(視線恐怖を弱める)、画像化(これにより、原稿がなくてもある程度話せるようになった)。「話し方の基本」では出だしの10秒、十分な練習、「スラスラ話す方法」では、要点だけのメモ(私が失敗した理由が理解できた)。「組み立て方」では段階別話法、長時間スピーチの組み立て(パワーポイントの作成の参考になった)。その他聴衆の”つかみ”方など、テクニカルな手法も盛りだくさんです。最後はプラスの行動で人生に挑戦、という結びで単なる話し方にとどまらない、人生論にまで及びます。この本を参考に90分の講演を無事に終えることができました。
結婚式での祝辞などいわゆる三分間スピーチを想定して、いかにうまく仕上げるかを、心理学的な観点を交えながら論じた本。参考になったポイントとしては、人間のイメージ記憶力を大いに活用するように勧めている点である。スピーチの準備段階では無論原稿を紙に書くのだが、それを文字のまま暗記するのでなく、イメージ化し、それを引き出す方法を学ぶのが成功の秘訣と説く。場慣れしている人でも例外なく人間はアガるものだから、アガること自体を不安視する必要はない。そこからいかに速く脱却するかがポイントだが、本書にはそのためのテクニックがいろいろ紹介されている。話す力が会社での出世に繋がるとの意見には必ずしも賛同できるものではないが、少なくともマイナスにはならないであろう。他人を前に話をするときに息苦しさを感じている人は読んでみてはどうか。