4歳の娘はお絵かきが好きなのですが、ただ、白い紙を渡すだけだと
<br />何をどのように描いたらいいか分からず、ぐちゃぐちゃな絵になっていました。それが、らくがき絵本でらくがきをしているうちに、ただ白い紙に描くお絵かきも上手になってきました。私も一緒になってお話しをしながら娘と楽しんでいます。
らくがき絵本という、タイトルそのままの、落書きを前提としている本です。
<br />表紙には「五味太郎50%著」と書いてあって、最初は意味がわからなかったのですが、絵を書くための提案は五味さんがしているけれど、残りを描くのはそれぞれの感性であるということなんだなと実感しました。
<br />つまり、まだ未完成であって、本の残りを完成させるのは、それぞれに託されているわけですから、とてもオリジナリティーのある本になります。
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<br />内容を書いてしまうと楽しみがなくなってしまうのですが、私が一番ビックリしたのは「死んだ人をかいてみよう」でした。
<br />死んだ人は忌まわしいと思い、私は目を背けて来ましたし、暗いイメージばかりでした。
<br />でも、幸せそうになくなっていく方も実際にいらっしゃるのですし、子どもが死んだ人を捉えた時には、どんな感性で描くのかわかりません。
<br />息子がこのページを書くときには、人生を全うして、幸せに亡くなっていった方を描いてくれたらいいなと思う、母です。
らくがきして描き込んで楽しむ本です。<br> 真っ白なページもありますが、ほぼすべてのページに、らくがきの元が印刷してあります。<br> 木の幹だけ印刷してあって、『おおきな木です はっぱをたくさん、かきましょう』とか、人の顔が印刷してあって、『かみのけをかきましょう』とか、模様のないトラが印刷してあって、『おれは、トラだ トラのもようにぬりましょう』とか……。<br> 未完成の絵を、ヒントを元に、自分で完成していく絵本です。(ストーリーはありません)<br> きっかけが与えられているので、子ども達も、想像力が刺激され、膨らませて、好きな色で、好きな筆記用具で、どんどん描き込んでいけるようです。<br> 分厚い本で、紙質もあまり良いものではありませんが、大きさは十分で、描き易い感じです。<br> 少少値は張りますが、長く楽しめて、それだけの価値はあると言えそうです。<br> うちでは、義妹が子どもに贈ってくれたのですが、お絵描きができるようになった子どもへのプレゼントに最適でしょう。