世の中99%が中小企業で、オーナー会社がほとんど
<br />独自の感覚、自分で養ってきた経験でマネジメントして成功している会社だ。
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<br />それゆえに一方では、いつまでたってもマネジメントが上手くいかない
<br />現実的・具体的問題を解決できないでいる会社が大半だ。
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<br />そこで、やる気とか根性といった日本的な経営スタイルに
<br />中小企業のオーナーに釘をさすため
<br />新しい提言をこの本は、わかりやすく提案している。
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<br />それが行動科学という視点だと思われる。
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<br />フォレストから出た本にしては、久々に買いの本だ。
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この本の肝は行動のレパートリーという業務フローを従業員に与えてできる社員とするということである。
<br />マニュアルとは違うと著者は言うが、本人に改定の権利が与えられただけで、あくまでもマニュアルの
<br />一種であろう。
<br />仕事がプロジェクト型で独自性があったり、創造的であったりする場合、上司は部下のレパートリーを
<br />定義できず、本書の内容だけでは使えない。
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<br />本書で提唱するIS行動科学マネジメントにおいてISが何の略かの説明もなく、本書は著者のコンサルティングの
<br />入り口として考えた方が適切で、Webサイトが示されていることからもそのことが伺われる。
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<br />正直一番参考になったのは合宿の教材として最適としているTV番組『プロジェクトX』でのお勧めを
<br />挙げている箇所である。
新しく仕事を始める人たちの中に、
<br />仕事に対する意欲や自発的な力が弱いように感じる人が少なくありません。
<br />先日、この本の紹介文の中に、こんなことが書かれていましたので、
<br />気になって読んでみました。
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<br />「できない」と言われている人たちは「やり方がわからない」だけであり、
<br />やり方さえ教えれば、仕事が出来ない人など、この世にいない。
<br />飛行機を操縦したことのない人が
<br />いきなり「飛べ」と言われると困りますが、
<br />行動を分解したリストを渡されれば。
<br />少なくともやるべきことはわかります。
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<br />IS行動科学マネジメントは
<br />5つのステップからなっています。
<br />1.行動を分解し、「行動のレパートリー」を与える。
<br />2.行動の核(習熟を要する部分)を見つける。
<br />3.チェックリストを作る。
<br />4.行動することを「快」につなげる。
<br />5.理念をインストールする。
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<br />タイトルのとおり、人の上に立つ人のための本です。
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